書店回遊はもはや文化である!!

東京の書店街、神保町の三省堂さんではこんな風にコーナーを設けてくれていた、ありがたや

コロナのバカヤローのせいでカラオケで熱唱が激減してしまったが、スナックでもボックスでもすぐにジャイアンとなって人様にご迷惑をかける。で、なんだか大昔のように感じられるのは、かつては分厚い本をめくって曲を探していたことだ。スナックなんかではママさんに番号で告げる。曲名が表示されて「ああ、この曲大好き」とかってリアクションが今となっては懐かしい。

 

思えばあの歌本は大変な作業だっただろうな。ページ数だってものすごいところに、ちょくちょく更新していた。いつも頭がさがる思いをしていたっけ。もっと言えばLD時代や4トラック時代に比べれば、カラオケビジネスはずいぶんと効率がよくなったものだ。だが前述したように本で選んでいると、“歌ったことがないけど好きだったソング” に出くわしてトライしてみるのが楽しかった。最近では狙い撃ちリクエストばかりだ。ならばあの頃とかの機能で検索すればいいじゃんとなるが、これはわざわざしない。あいうえお順のページをペラペラめくりながら探すからからこそ不意に出くわすのであって「おっ、歌ってみるか」となるのだ。

 

これって生活全般に言えることで、書店に行って本を探さない。CDもポチっどころかもうパッケージで聴く時代でない。ニュースは興味ある見出ししか見ない。と、俺たち世代のかつての暮らしはほとんど残っていないように感じられる。消費の激変にできるだけ抗っている僕だが、自然と侵食されている気がしていて、カラオケもなんだか定番ソングばかりになってしまった。先日は 激安のコートをポチッと買ってしまってすげー気に入っているし、CDやDVDをポチっとすることが増えた。暮れにはお正月用のマグロまで購入してしまった。悪くないのだが、ちょっぴり後ろめたく思ってしまうのは悲しいおっさんの性である。

 

しかし常々思うが、書店の回遊は実に楽しい。と、思っている方が多いから大型書店が成立するのだ。残念ながら、店主のこだわりセレクト書店はほとんど見なくなったが、大型書店に関しては減少傾向ながら人はあふれている。昼休みなんかスーツ姿の立ち読み族が棚を占拠してたりするし、休日をのんびり本選びなんていう方々は多い。ずいぶん以前から紙は終わると言われてきたが、書店回遊文化はそうそう廃れないのではあるまいか。どっこい俺は生きているしね(笑)。今日のビジュアルのようなコーナーが作られれば、なお楽しいじゃないか。デジタルの脅威はもちろんあるものの、以前からず〜っと言われている取って代わるものでなく共存の時代に入った。どうやら僕は生涯紙と付き合えそうだと、拳を握っていたりする昨今だ。

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