ありがとうユーミン! 「苗場公演」「ファンの前で」ライブにこだわる、そのワケは?

松任谷由実 SURF&SNOW in Naeba 1984年のステージ
▲「SURF&SNOW in Naeba」1984年の公演 (提供:キャピタルヴィレッジ)

皆さんにとって “ライブ” ってどんな存在ですか?

二度と同じライブはない! この瞬間、ここに居られたことに感謝したい! だからライブはたまらない! と思います。

なのに…。

2020年の春から、新型コロナウイルスによる新たな社会生活様式の影響を音楽業界も、もろに被ってしまった。

だがしかし!

緊急事態宣言の解除となった今、万全な対策のもと、我らがユーミン、松任谷由実はリゾートライブ[YOUMING SURF&SNOW in Naeba 2021 vol.41]を 2021年 3月29日 からスタート! 

1981年 の vol.1から41年、歴史を刻み続けるこの一大イベントはどんな思いから生まれたのか? 今回紹介する物語を心に刻んで、緊急決定! 4月10日(土) 20:00スタートの生配信ライブに備えよう!!
 
(Web担当 M)

 
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※以下、本誌記事からの改訂版掲載の形でお送りします。


 
 
70年代にリゾートと音楽を融合させようとしていた

 1980年12月1日、松任谷由実の通算10枚目となるオリジナルアルバム『SURF&SNOW』が発売された。『SURF&SNOW』はスキー場や海、避暑地を舞台にした楽曲がずらりと並ぶ、画期的なリゾートアルバムだった。まだ、日本ではリゾートブームは到来しておらず、スキーブームを呼び起こした映画『私をスキーに連れてって』で、このアルバムの収録曲が使用されたのも7年後の87年のこと。ユーミンの提示した「リゾートとミュージックの融合」は、かなり時代に先駆けたものだったのだ。 

 だが、ユーミンは以前から、リゾートと音楽の融合を試みようとしていた。荒井由実時代の75年に発表された『COBALT HOUR』は当初、「ホリデイ・イン・ミュージック」というタイトル案もあったそうで、78年末のアルバム『流線形 ’80』では “80年代に流行りそうなモノ” をコンセプトに楽曲が作られている。このアルバムに収録されている「真冬のサーファー」や「ロッヂで待つクリスマス」などは、まさしく80年代リゾートブームを予見しているかのような楽曲だ。そして2年後、満を持して発表したのが『SURF&SNOW』だった。

 翌81年には大滝詠一がアルバム『A LONG VACATION』を発表。こちらも海外のビーチリゾートをイメージした内容で、さらに松本 隆とユーミン (呉田軽穂 名義) による松田聖子の一連の楽曲、82年の山下達郎『FOR YOU』の登場によって、80年代前半はリゾートやレジャーをテーマにした作品がシーンの主流になっていく。『SURF&SNOW』はそういった時代の先鞭をつけた一作だったのだ。

 もうひとつ、これらの音楽がドライブミュージックとして聴かれたことも大きい。特にユーミンはすでに『COBALT HOUR』の時点で、湘南の海へクルマに乗って遊びに行く男女を描いた表題曲を発表しており、その後も「中央フリーウェイ」「埠頭を渡る風」など、ずい所でドライブソングを手がけている。リゾートへ向かうカーステレオで聴くユーミンの曲は、大学生や20代の若者の間で定着しつつあった。

 “サーフ&スノウ” の “スノウ” に関してだが、この時代にスキーといえば、山小屋、大学の合宿、志賀高原や蔵王といったイメージが強かった。ユーミンが最初にスキーリゾートを手がけたのは前述の『流線形 ’80』収録の「ロッヂで待つクリスマス」だったが、この曲は66年に公開された映画『アルプスの若大将』のイメージをもとに作られたそうである。『SURF&SNOW』を制作する際、ユーミンは「雪の匂いのするリゾートソングの入った冬のアルバムの制作が念頭にあった」と語っている。80年、日本では “冬のポップス” がまだ存在していなかったのだ。

 
(次ページへ続く → スキー場でのコンサートという画期的な発想 )

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