持続化給付金と焼酎のラッキー比べ!?

「あれ、ママさんは?」「ちょっと買い物に出てます」「ふーん、あっ、焼酎ロックください」
たまにうかがうカラオケスナックでのやり取りだ。出てきたのを一口いただくとこれがうまいっ。舌の悪い僕でもわかった。香り高くて淡麗と言えばいいのだろうか。くいくいっと呑り、3杯目をおかわりしたところに帰ってきたママさんは、いらっしゃいの挨拶直後にこの異変に気がついた。「〇〇ちゃん、これはダメ」と、どうやらこの焼酎は僕のような客に呑ませるものでなかったようだ。この店と僕の契約は、一定額で何時間いても何曲歌ってもいいという、通い続けて勝ち取ったものだ。キープ期限が切れたボトルを適当に出してくれるのだが、聞けばこのボトルはやや値がはり、ショット用とのことで〇〇ちゃんの完全なるミスだった。ふっふっふ、ラッキーだった。

 

「Go To イート」で鳥貴族の問題が取り沙汰されていた。皆さんご存知だと思われるが、焼き鳥1本で次々にはしごしてディナー1,000円のポイントをゲットし、差額の673円分を貯めていく。トリキマラソンなんて、おもしろがっちゃいけないが思わず「うまい、座布団1枚」だ。こうした火事場泥棒みたいな話は、コロナ対策を巡ってあちこちに転がっている。やっている方は、こんなマヌケな制度でラッキーてな気分なのだろうか。

 

持続化給付金なんてのもある。こちらは事業を展開している方限定だから、“Go To” ほど広く知られてないかもしれないが、売上が単月前年比で5割減少してしまったら、個人事業主で100万、企業だと200万円をいただけるというものだ。ちゃちゃっとごまかして、多くの方がラッキーと手にしているようで、さらにひどいのが20%くらいの成功報酬を取る手続き代行業者の中には、ごまかす片棒を担いでいる者もいるそうだ。なんだか泣けてくる。

 

リーマンショックや東日本大震災の時も、国は様々な制度で事業主を守った。コロナ対策はそれらの施策以上に手厚く、つくづく日本はすごいなあと感心させられている。が、反面こうした制度にウソで乗っかるバカ者がいることが情けないったらない。言うまでもなくすべて税金であり、子々孫々の負担になっていくのだ。活用対象者はもちろん使うべきだが、そうでない者が火事場泥棒になっては絶対にいかん。ほら、そこのあなた、思いとどまりなさい!! でもね、うまい焼酎にありつけたのは本当にラッキーなだけで、〇〇ちゃんをだましたわけじゃないからね、ママさん(笑)。

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