コミュニケーション不足が招く脳機能の低下の巻

新型コロナウイルスの感染拡大防止にともなって、人と人とのコミュニケーションが少なくなってしまっていますが、そのコミュニケーション不足が脳の気の低下に影響を与えていることをご存じですか?

脳のほぼすべての機能は、20歳頃をピークに低下していくと言われています。その後の低下速度は個人差がありますが、さすがに50代半ばになってくると多くの人がなんらかの自覚症状をもっているのではないかと思いますが、その老化に拍車をかけてしまうのがコミュニケーション不足なのです。話すこと、聞くこと、言葉を理解し相手の気持ちを考えることなど、人と関わる時に脳はフル回転しているのですが、そんな機会が減ってしまい、「なんとなく気分がふさいでしまう」というのは、脳科学的にはもっともなことだというのです。おうち時間が増えることで、運動不足だけでなく、実は脳の機能にもダメージを与えてしまっていると聞くとちょっと不安になってきますよね。

まずは、こんなことがあったら要注意!というのが以下の6つ。あなたは大丈夫ですか?

1.週に何度か家とコンビニ、スーパーとを往復するだけで、それすらも面倒くさくなってきた。

2.会話の時間が減り、物の名前や言いたいことがすぐに出なくなってきた。

3.緊張感がなくなり、身だしなみに気をつかわなくなってきた。

4.楽しいと思っていたことへの関心がだんだん薄れてきた。

5.先が見えない不安やストレスで、ふさいだ気持ちになることが増えた。

6.運動不足で身体がなまり、疲れやすく、眠りも浅くなってきた。

(出典:サントリーウェルネス「美感遊創」vol.217より)

さすがに、日常的に仕事をしている人なら1.はないかと思いきや、いまだ在宅勤務をしている人もいるという現状で、どの項目も当てはまる可能性は十分にあるようです。もし自分がこれらの項目に複数当てはまるようだったら、脳の機能が低下していく恐れがあることを自覚して、それを防ぐための対策を考えなければなりません。

脳細胞同士のネットワークの活性化

脳の中では膨大な数の神経細胞がそれぞれつながって、情報を伝達するネットワークを作っています。しかし、コミュニケーションが減って外からキャッチする情報が少なくなると、そのネットワークが途切れてしまうのだそうです。一方、常に情報が取り入れられているネットワークは途切れることがなく、常に情報が駆けめぐり、スムーズに機能します。この脳内ネットワークの発達に年齢は関係ないとも言われていますので、逆に考えると、若くても情報不足によってその発達が妨げられてしまうということでもあります。50代くらいではまだまだ大丈夫…と安心してばかりもいられないわけです。とにかく、脳内のネットワークを発達させることが脳の活性化に直結するということですから。なんらかの情報を取り入れる行動を意識しなくてはいけませんね!

新しいことも古いこともどちらも楽しむ!

わかりやすいことに、脳は楽しんでいる時に活性化するので、「何かを楽しむ」ということが、まずは第一! 新しい趣味を見つけるとか、外に出られなくても、オンラインなどで今までにあまり経験したことのない形で人とコミュニケーションしてみるとか、植物を育ててみるとか…何か新しいことを始めるのは、脳の活性化に最も有効だと言われています。その一方で、昔好きだった映画を観たり、音楽聴いたり、懐かしいアルバムをめくってみたりなど、「古いこと」に触れるのも実は脳はとっても喜ぶんだそうです。新しいことと古いこと、どちらもバランスよく楽しんで、脳を活性化させてあげましょう。

良質のアブラも大切です

必須脂肪酸であるDHA、もうお馴染みの成分ですが、いわゆるアブラです。脳の細胞膜の柔軟性を保つためにはこのDHAと、ARA(アラキドン酸)が重要な役割を果たしているということなので、食事やサプリメントなどで、積極的に補うようにしたいものです。脳の細胞膜がかちかちになると伝達物質の受け渡しがスムーズにいかなくなり結果的に脳機能の低下を招いてしまいます。いろんな意味で「頭がかたい人」になってはいけないということですね(笑)

新しいことを始めるのはハードルが高い…と感じたら、まずは最近あまりやらなくなったなぁと思う昔の趣味、楽器を弾くとか、プラモデルを作ってみるとか、すぐにできる楽しそうなことを始めてみませんか。楽しいことで、脳が活性化されれば、新しいことにもチャレンジしたいという気力も沸いてくるかもしれません。もし、前述の項目に当てはまるようなことがあると気づいたなら、まずは無理なくできる楽しいことをやって脳を元気にしてあげましょう!

 

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