68歳年金支給に、我想ふ。

なんだか大騒ぎになっているけど、こうした議論が始まったことよりも、しかめっ面でもっともらしくネガティブばかりを並べるテレビピープルの方が、よっぽど頭にくる。原発問題しかり、消費税問題しかり、本質を見抜こうとして綴っている記事はネットの中に多く、テレビからはまともな見解が数少なくて、刺激ばかりに走っているのにうんざりする。

今朝の情報バラエティ番組で得た数字なのだが、年金問題に絡めて千何社の調査で65歳まで働けているのは中小企業の方が多いと伝えていた。大企業では8割近くが65歳前に定年を迎えるとのことだ。確かにこのデータを用いて68歳というのは刺激的なキャッチコピーだな。先日、もうすぐ停年を迎える大企業勤務の方と話す機会があった。若干の延長はできたものの、61歳でのリタイヤがほぼ確実だそうだ。まだまだ働けると思う元気な方で、というか今の60歳の方々は全般若くて、9割以上は現役で通用するのではないだろうか。彼も働きたいという意志が強く、現在アレコレ画策中だ。尊敬する方なので、どんな活躍を見せてくれるのか僕も楽しみにしている。

もう1人。お世話になった方が去年迎えた定年はひどい話だった。会社の制度として63歳までの雇用延長が約束されていたのだが、直前のリーマンショックでこの制度が崩れ、急遽60歳で社を出されてしまった。しかも、告げられたのは半年前で、途端に人生設計を組み直すことを強要されたのである。どうしていることだろう。年が明けたら訪ねてみようと思っている。

ただ我々の将来、ましてや次世代では、社会保障が薄くなっていくことは間違いなく、この2人の方がよっぽどましだろう。もう少し上の世代である、70歳を過ぎたおふくろの年金額には正直「こんなに」と、ビックリした。だが、食えない時代を生き、復興の中で誠実に積み上げたのだから当然のことであり、せめて僕たち世代はピーチクパーチクと騒ぎたくないものだ。ましてや、まだまだ長い時間があるのだから、ポジティブに考えればいいのである。68歳だろうが70歳だろうが、現役でがんばっていけるようにドーンと構えたいものだ。不安がないわけじゃないけれど、将来は今日を目一杯生きることの連続からしか訪れないのだから。

将来の日本史の教科書には、近年の財政問題からどのような着陸点を見出していくかに、必ずページを割くことになるだろう。戦後続いてきたこの国の豊かさと、バブル以降のらりくらりとやってきた対策が限界に来ている。ユーロ圏諸国やアメリカの凋落とともに、大きな正念場を迎えている。現在迎えてしまった金融経済のひずみに、有効な打つ手はないだろう。夕べから今朝の報道をにぎわしているスロバキアでは、野党と刺し違えてまで欧州金融安定基金の機能強化策を容認する方向に向かっているが、根本のところでは何も変わらないだろう。世界中がこうした消耗局面を迎えている。我々にできることは? 答えは諸氏それぞれの現場にあるのだと思う。

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