第77話 残酷な日々。(2)

 
極論すれば
どこまで素振りを繰り返しても
自分にとって満足いくものなんか作れないのだろう。
でもね、だから作るんだもの。
あー、変態。

実力不足も否めないところは悲しいが
しかし、それをカバーするのが粘りだ。
常々言い聞かせている。
「一流の人の手を抜いた仕事より、三流でも粘り抜いた仕事の方が絶対に光る」と。

あきらめないで少しでもよくなるように指示を出し続ける。
 「おーい、ちょっとここに一発カコミ入れよう。○○さんの広報にお願いして写真と資料提供を依頼してくれ」
 「ここ主旨と違うからさっ、書き直して」
 「タイトルの書体がちょっと柔らかすぎる。企画意図を理解できてないんだよ」
昔はここでバカヤローを連発していたのだが、
時代でないらしく反省を求められ、いつからか封印した。
そんな時代を懐かしく思う自分がしばらくいたが、
最近になってやっとそんな自分を戒めたりできるようになった。
懐かしく思う前に、自分自身にそうあれと。

とはいったものの、かなり強い口調で攻められていて、
出来る人間はバカヤロー寸前だけどね(笑)。
 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で