涙のSUPERFLY。

15歳の時からずーっと歌を続けていて、今も変わらず武道館と紅白歌合戦を夢見ているバカだ。その長い音楽ライフの中で、ここまで活動ができてないのは初めてのことだ。スタジオに入れなければ、30年近く続けている毎週のバーでの流しもできない。大好きなカラオケにももちろん行けてない。無い無い尽くしの中で、来るべき活動再開に向けて曲作りと僕としては珍しい曲のカバー(先日も中村雅俊さんの海を抱きしめてにトライ)、そして多くの曲を聴き込んでいる。お気に入りの古いものはもちろん、あまり触れてこなかったミュージシャンにも積極的に取り入れている。インプット量は中坊以降で最も多いかもしれん。

 

僕が男性シンガーなのはあたり前田のクラッカーであり、だから女性シンガーの聞き方は男性とは少々異なる。これまたあたり前田のクラッカーなのだが、女性になれないからゆえの畏敬の念が強いのだ。先日、そんな中の1人のスーパーフライのライブ映像を観た。去年の紅白で、僕がMVPとしたのが彼女だった。その彼女のライブ映像がコロナによる期間限定だろう、ユーチューブで観られる。2016年のライブだから、僕を号泣させた『フレア』は入ってなかったが、名曲がたくさん詰まった楽しい映像だった。演奏を支えるバンドも素晴らしすぎて、早く歌いたいぜときっと目がギラギラしていたと思う。

 

国民的歌手といったら誰か? たくさんの偉大なシンガーがいる中でやはり、美空ひばりさんでほぼ異論はあるまい。戦後を明るく照らしたというその背景もあるかもしれないが、あれほどの歌の神様はやはりおるまい。その彼女がいなくなって、久しくその高みに登るシンガーは出ていない。そう、ず〜っと思っていたところに、一昨年の紅白でその座を射止めたと思ったのが、桑田佳祐さんだった。紅白のトリで2曲を演奏し、最後をサザンのデビュー曲で締めたのは去年の『フレア』同様に号泣だった。「ついにっ!! 国民的歌手だーっ」と心の中で叫びながら、帯のような涙を流していたっけ。

 

そしてこのライブを観て、次に近いのがスーパーフライなのだと確信した。力強さとうまさがものすごく高いレベルで同居していて、素晴らしいバランスのシンガーだ。そしてどこまでも聡明なことが、高みを感じさせる。激しいロックを好むようなのだが、それでいてここまで聡明なシンガーを僕は知らない。国民的歌手なんて称号を本人は嫌がるかもしれないが、紛れもなく日本の宝だ。と、涙した夜だった。なんだか昨日のブルーインパルスの話といい、オイラ泣きすぎだな(泣・笑)。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

2件のコメント

  1. 泣きすぎってこたぁないよ、編集長!
    Superflyも、ブルーインパルスも、
    感動したなら、素直に泣いて…

    泣いて泣いて…ひとり泣いてぇ〜♫
    あしたのガハハに繋げたらええやん。

    俺たち40年男は
    カウンタックやブルース・リーへの憧れだけで
    晩飯も女の子も忘れて
    夢中になれた世代なんやから。

    • ありがとうございます。いやあ、ホントひどいっす。大阪での再開時に涙を見せないように努力します。
      もう間も無くですね、天王寺秘密基地開催。

コメントは受け付けていません。