トミカは永遠の宝物 〜大編集後記。

 

最新号 (vol.59) の連載特集『夢、あふれていた俺たちの時代』では、1970年を切り取ってお送りしている。大阪万博をメインでドーンと8ページお送りして、アンドレ・ザ・ジャイアントの初来日や『ウルトラファイト』の放送開始など興味深い記事を並べた。さらにこの年はトミーから「トミカ」が発売されたのだ、ふーむ。

 

俺たちを夢中にさせたトミカのページを眺めていると、今も欲しいなと気持ちが動く。ガキの頃、たくさん持っているヤツが羨ましくてならなかった想い出がクロスするからなおさらだ。そして何より欲しかったのが立体駐車場の「デラックスパーキングタワー」だった。持ってるヤツはもちろんヒーローで、自分の少ないコレクションを持ち込んで駐車させてもらって喜んでいたっけ。

 

小さな玩具だったが、その作り込みはさすがだった。こうした精巧なものが5歳の時にはすでにメイド・イン・ジャパンされていたのだ。幼な心にサスペンションの沈み込みにいつもいつも感動させられていた。ドアの開閉も安っぽくないのが素晴らしいとニヤニヤしていた僕だ。繰り返すが、まだ物心ついたばかりのガキに、こうした本気を送り込んでくれた大人たちに感謝するばかりだ。

 

クルマに夢を見た時代だ。ガキの頃はトミカで遊び、チャリンコで移動の楽しさを知り、やがて原チャリでエンジンの素晴らしさを知り、そのまま興味がクルマへと移行していく。さらにクルマは女の子をターゲティングする必須アイテムだったのだ。そんな自然な流れが今の日本には通用しない。若者たちのバイク・クルマ離れは深刻だ。俺たちは孫に、まずトミカをバンバン買ってあげよう。って、早く孫が我が家に来ないかなあ。そうしたら、あの日コレクションできなかったトミカの数々を堂々と大人買いしてやるっ!!
 

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