漢方薬は不思議。の巻

Wikipediaによりますと、漢方薬とは「日本で独自に発展した、漢方医学の理論に基づいて処方される医薬品の総称」との記述がありますが、お隣の韓国では高麗薬、東洋医学とも言われる中国医学においては中薬と呼ばれ、それぞれの国において独自に発展してきたもののようです。

日本では、「葛根湯」(風邪薬)や、「安中散」(胃腸薬)など、普通のドラッグストアや一部コンビニなどでも薬剤師がいれば、比較的安価で手軽に購入できる漢方薬もたくさんあります。その一方で、主に原材料が希少という理由で、非常に高価なため、入手の難しい漢方薬もあるようです。先日、かつて薬局を営んでいた知人から、「とにかく疲れた時に飲めば効く」、いわゆる滋養強壮剤である、「人参牛黄」という漢方薬をいただきました。

香りはかなり独特

外袋には「カプセル」と記載されているのに、中身はあの懐かしい粉薬包みです! え~っ!今時この分包は珍しいかも、と感動した次の瞬間…本来カプセルに入っているということは、イコール、そのままでは飲みにくいということを表わしているのだろうと気づき、ジッパー付きのビニールに入っているのにもかかわらず、漂ってくるその強い香りに、しばし固まってしまった私…。にんじん…ごおう? 人参は朝鮮人参とかの人参でしょうけど、牛黄ってなに?なに?なに? 牛の何かなんだろうことは想像してみましたが、その正体を知った時はかなり衝撃でした…。今はネットで調べれば、大抵のことはすぐにわかります。本当に便利な世の中になったもので、この牛黄が「牛の胆のう中に生じた胆石」であることを突き止めるのに、ものの1分とかからないのですから。って、胆石って、病気の牛にできた結石がなんで滋養強壮に効くのか?肝心のそこは謎のままなのに、「イザという時」の特効薬を手に入れたと思うと、妙に心強くなるから不思議です。やっぱり「病は気から」ですね。

実は牛黄は、救心や六神丸といった強心薬、宇津救命丸(うづきゅうめいがん)や樋屋奇應丸(ひやきおうがん)といった小児五疳(しょうにごかん)薬、ドリンク剤などの滋養強壮剤や風邪薬、胃腸薬などにひろく配合されているのだそうですが、今までは、今回いただいたような原材料をほぼそのまま粉にしたような形状でお目にかかることはなかったので、気に留めることもありませんでした。しかし、単純に考えても、病気で胆石を持っている牛というのがそんなにたくさんいるとは思えないですから、高価なのは必然。24カプセル(いただいた分包だと24包)で14,100円もするんです! 1回2カプセル(包)なので、12回分…1回分1,000円超!高いなぁ~と思いつつ、ユンケルのちょっと高いクラスで2,000円くらいはしますから、それを考えるとべらぼうに高いというわけでもない「人参牛黄」はエライかも?

そんな牛黄の歴史はかなり古いようですが、昔に比べ、現代では牛を飼う環境も整備され、胆のうを患い胆石を持った牛が少なくなり、さらに希少性が高くなっているとか。そもそも病気によってできた結石がなぜ滋養強壮にいいのか?最初に発見した人は本当にすごいと思うのですが、いまいち理屈がわからないまま、宝物のように引き出しに入れてあります。寝不足が続いて、どうにもしんどくなった時の「いざ!」という時にお世話になるのです。できるならそんなことは避けたいですが、還暦まであと3年、昭和40年男よりひと足、二足早く「還暦カウントダウン」が始まった昭和37年女・まつざきですから、このような心の支えは大切なのです(笑)

皆さんも身体がしんどいな~と感じた時のために、ぜひ常備してみてはいかがですか。 そして、牛の胆石がなぜ滋養強壮にいいのか、ご存じの方はわかりやすく教えてください!

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