消さない…、俺たちの夏。

最新号は早見優さんに大活躍いただき、その美しさを再確認した諸氏は多かろう。また、あちらこちらで新島伝説が取りざたされ、コパトーンの香りを思い出させた。たくさんの水着写真も昭和を強く感じてもらえたようで、どうやら多くの方に評価していただけたようである。チャラい特集に見えがちな『消えた…俺たちの夏』ではあるが、メッセージも込めてある。

 

消してはならない、俺たちの夏に対するワクワク感が今回のテーマであることは、このつぶやきを読んでいただいている方々には届いていることだろう。海はベタベタして砂が嫌だとか、紫外線がなんちゃらとか、熱中症がどうのこうのだとか、えーいっやかましいと思わされる。俺たちは光化学スモッグもへっちゃらで飛び回るように遊んでいた。みんな真っ黒になって、その夏にしかできない経験をしながら幼少期を過ごし成長した。ひと夏過ごすごとにやがて恋の季節に変わり、秋に涙を流して大人になったなんて諸氏も多かろう。ともかくみんな、ダイナミックに夏を謳歌したのだ。

 

昨今の日本は、社会全体で無菌室を作ろうとしている。朝から夕方まで、ほぼ全局が流している情報バラエティを見ていると腹立たしい立ち位置ばかりが目立つ(突っ張ってる番組ももちろんある)。汚いものは全て排除しなければいけませんというリードに対して、丸飲みしながら同調するコメンテーターたちからは、幼稚園のお遊戯会を見させられているような気分にさせられることがしばしばある。テレビの力が弱まったとはいうものの、結局のところそこから発信されることがSNSに乗っかっていき世論形成していくことは多い。新聞や我々のような紙媒体も発信者にとってソースになったり、議論の原石になっているのだ。メディアにはその責務がある。直接的な量、つまり視聴者や発行部数は弱まったかもしれないが、影響力はむしろ上がっていると考えるべきなんだと自分に課している。テレビも全く同様だ。だからこそ、しっかりと作り込まなければならないはずなのだが、根底に横たわるバッシングへの恐怖と視聴率至上主義が無菌状態報道に走り、結果ミスリードが多く生まれていく。燃えたいのにくすぶっている多くのテレビマンたちは、「こんなものがつくりたくてテレビ局に入ったんじゃねーよ」と叫んでいるはずだ。

 

テーマに対してメッセージをできるだけ多く埋め込む。これが僕ら編集部の存在意義である。日本中が夏本番となり、俺たち世代は決してげんなりしてはならない。あの日のように、元気に突っ走ってほしいと強く願っている。それが今回の特集に埋め込んだ最も強いメッセージだ。

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