ユーミン『ザ・タイムマシン・ツアー』に行ってきた!!

発売直後は大編集後記を書き続けるのが恒例なのだが、今日だけは昨日の経験を熱いうちに書かねばならぬと、予定を変更してお届けする。タイトル通り「俺、昨日ユーミンのコンサートに行ってきた。きゃー、ちょっと恥ずかしい」

 

だってね、ハードボイルドでブルースロックな僕がナウでヤングなユーミンだよ。きっと10代の頃の僕が見たら、53歳の僕の頭を引っ叩くだろう。「なーに、スウィートな世界にひたってんだよっ」ってね。でも、決して嫌いなわけではない。高校時代に大ヒットした『守ってあげたい』には胸がキュンキュンしていたし、冬彦さんの主題歌も大好きだったし、震災後に聴いた『春よ、こい』には涙が滝のように流れた。高校時代から長年バイトに励んだ上野の居酒屋『あいうえお』では、有線でガンガン流れていたからヒット曲はわりと知っている。それにしてもまさか、コンサートに行くことになろうとは、やはり似合わない感じは半端ない。

 

「ユーミン行く」と呑んでいる席で友人が誘ってくれた。去年の大晦日に大ラスの『勝手にシンドバッド』での桑田さんとの絡みに好感を持っていたし、前述の通り知っている曲は多い。むしろ、好きな曲が多い。さらに今回のツアーは、去年リリースしたベストアルバムを引っさげてのツアーだから、選曲もベストということになる。さらにさらに、誘っていただいたのは昨日今日と武道館で行われる千秋楽だ。これだけ揃って行かないわけがない。で、出かけてきたのだ。

 

コンサートに行く日は朝からテンションが高い。ずっと冬彦さんの曲が頭の中でジングルしていた(演らなかったが・泣)。そのまま武道館に向かったら、ちょうど物販コーナーでこの曲がかかっていてテンションは最高潮になった。すげーセットに期待が膨らむなか、ほぼ予定通りのオンタイムで始まった。『ザ・タイムマシン・ツアー』とタイトルされていて、45年間のシンガーソングライターの歴史をタイムマシンでたどるとの設定だ。知ってる曲ばかりで、口ずさめるのが多い。

 

とにかくゴージャスな演出で、光と陰で作り出す世界はまるで別世界へと足を踏み入れたような、幻想的な空間だった。それが嫌味に感じないのは、曲と演奏が素晴らしすぎるから。演出はあくまで骨太な音楽と一体化されたものだ。3時間たっぷりと楽しんだ僕は、自分の世界を取り戻すため市ヶ谷のもつ焼き屋でしこたま呑んだのだった。

 

本物は本物なのだ。客へのメッセージや立っている姿だけでも感動できるほどで、その本物具合ったら実際に見なければ分からんだろう。そして、本物がたゆまぬ努力を続けることで、こんな素敵な世界を作り出せるのだ。まだまだ走り続けると何度も口にしたユーミンが、かわいくてかっこよくて惚れてしまった僕だ。そしてもっともっと努力するぞと強く奮い立たせてくれた。ありがとう、ユーミン。

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