1803年の音色と出会えた自治会イベント。

この写真は、クラシックの世界だとコントラバスと呼び、俺のようなロックバカはウッドベースと呼ぶ。先日、自治会で『みんなの音楽会』というイベントを開催した。新日本フィルハーモニー交響楽団のメンバーの1人と縁があって実現して大盛況だった。バイオリンとパーカッション、そしてこのコントラバスのお三方で奏でられた曲は、たった3人とは思えないバラエティあふれる音の洪水だった。

 

無料イベントだから、クラシックに精通しているというよりは、なんだかおもしろそうだから行ってみるべと集まった方々だ。そこは演者もよーくわかっていて、演奏する曲や楽器を噛み砕いて解説してくれる。この楽器の説明に出てきたのが、1803年製だということ。これについてもナポレオンが皇帝になった年が1804年という解説付きで、さすがクラシックの方である。伊能忠敬が蝦夷地を測量したころとは言わない(笑)。そして、弦楽器とはこれまで何人もの先人たちが使ってきたことと、これからもそうして受け継がれて行くのだと付け加えた。なんだか感動的な話じゃないか。そんな太古よりの楽器が奏でる音色に出会えたことを奇跡に感じながら、その音に酔った。

 

2年前から住んでいる団地の自治会役員になった。任期が6月まででこれが最後のイベントだった。ちっぽけな規模の話ながら、自治ってのは極めて大切なことなんだと学べた。防災訓練や火災予防パトロールなど自らが自らの地域を守ることや、今回の音楽イベントや夏祭り、餅つき大会などみんなで楽しみながら連帯を生んでいくものまで、少ない予算ながら工夫と熱意で組み上げた仕事は本当にいいい経験になった。参加する以前は、10年近く住んでいる団地にこれほど多くの催しがあることすら知らなかった。そしてそこに情熱があったことなんかなおさらである。

 

年齢を重ねて行くことで、地域との付き合いが楽しくなってきた。仕事でなく、趣味でもなく、ただ“地域”がキーワードになっての付き合いだ。ガキの頃に経験した学校ともまた異なり、自分にとって経験したことのない付き合いだ。自治会メンバーと道端で会えば、話ができるようになった。実際、お隣さんともそれまでは挨拶だけだったのが、自治会でご一緒したことで会話が弾むようになった。実に気持ちが良い。この気持ちの良さには、自分にとっても少子高齢化の日本にとっても必要なことが詰まっている気がする。まだ具体的な策に落とし込めていないながら、僕ができる“なにか”を生み出していきたいと強く感じている。200年以上前の楽器の音色と同様、人間社会においても変わらず必要なものがある。地域の絆だ。

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