立ち食いそばを愛するおっさん。

浅草橋のガード下にこの店を見つけた。昭和な僕が素通りするはずがなく、さして腹が減っているわけでもないのに迷わず入店だ。たぬき、天ぷら、のり、たまご、わかめそばが340円で、山菜、狐、おろし、ちくわが350円でかけが280円とある。全てのメニューを冷やしでも対応していて、10円増しというなんとも突っ込みどころ満載な価格構成だ。ならばと、温かい天ぷらを注文した。待つことわずかで、これぞ立ち食いそば屋だといういい顔している一杯が出てきた(客が僕1人で写真は撮れなかった=小心者)。

 

大阪の方々が見たら腰を抜かしそうなほど真っ黒なつゆに、エビが散りばめられたかき揚げとお上品にネギが乗っている。もっちりとした麺で、奥に製麺機があるから自家製麺だろう。狭い店内は5〜6人しか入れないだろうが、この製麺機を含めて厨房スペースが広いのはそれだけそば作りに励んでいることの証だととらえていいだろう。

 

うまいっ。立ち食いそばってのは1つのジャンルである。座る店と比べたり並べて論じてはならず、立ち食いそばというジャンルの中で甲乙や好みをジャッジするのが正しい。最近、街そば屋のような値段で聞いたことのないようなメニューにたまごが使い放題とかそんな店があるようだが、僕は見向きもしない。また、近年はチェーン店がいたるところにあり、それに押されてか僕の好きな店が数軒たたんでしまって悲しい思いをしている。そんな中で、ここのような正しくてうまい立ち食いそば屋がどっこい頑張っている姿に出くわすと、僕は狂喜乱舞する。

 

僕の中にはそば屋だけで3カテゴリーが存在する。薮や更科、砂場なんていう頂点に君臨する店や上野の翁庵のような堂々とした武器を持っている“王道そば屋”と、ラーメンとかもやっちゃっていてセットが充実している“街そば屋”、そしてもちろん“立ち食いそば屋”だ。これらのどのタイプもそれぞれ大好きだから、結局そばばかり食っているおっさんだ。

『昭和40年男』創刊10周年オリジナルグッズ 好評発売中!

最初のコメントをしてみませんか?

お気軽にコメントをどうぞ

メールアドレスは入力しても公開されることはありませんのでご安心下さい。


*