『マジンガーZ』の杖を知ってる? 杖をポジティブに持とう!の巻

人生で初めて杖を持って歩いたのは、今から30年ほど前、友人3人と富士登山に行った時のこと。今でもはっきりと覚えている…忘れようとしても思い出せない?…あれは確か、五合目の売店で買ったはず…途中の山荘?…定かではないがたぶん、恐らく。そう、金剛杖を買いました!

日下部金兵衛撮影(1880年)。明治時代の富士山巡礼者の姿。

友人3人のうちの1人(女子)は、高校時代山岳部だったということもあって、意気揚々! 他2人は男子で体力にはそこそこ自信があるといった様子。私はといえば、初登山だし、体力はまぁ特に自身があるというわけでもなく、こりゃ杖のひとつも持っていれば安心かな?と、弱気というほどではありませんが、やや「守り」モードでした。そして、「そんなもの邪魔になるんじゃない?」という3人の言葉に一瞬躊躇するも、なんか巡礼者気分でテンションも上がるかも!と登山のお伴に「金剛杖」を購入したのです。七合目、八合目と登って行くにしたがい、悪天候のうえに、徐々に酸素も薄くなり皆足取りが重くなるなか、一番乗りで頂上に辿り着いたのは、なんとこの私! 元山岳部を自慢していた友人とその他男子の到着を、頂上で悠々と待つという誰もが予想しなかった展開となりました。金剛杖パワー恐るべし! 杖というのはいかに身体の負担を軽減してくれるのかがよくわかる出来事でした。金剛杖を購入する私に「そんなもの…」と言っていた友人たちも、結局自分たちも買うべきだったと後悔したのは言うまでもありません(笑)

本格的な登山は、普段あまり機会はないかもしれませんが、ちょっとしたハイキング、休日のウォーキングなど、レジャーや健康のために、歩くことは皆さんもきっとありますよね? ちょっと足腰に不安がある人は、そういった運動も敬遠してしまいがちだと思いますが、そんな時こそ「杖」(ステッキ)を活用してみてはいかがでしょうか?

本誌vol.50でご紹介した『テイコブコラボステッキ』を覚えていますか? バンダイが発売している、『鉄人28号』『マジンガーZ』『ゲッターロボ』のカラーリングでデザインされた「ステッキ」です!

持ち手の部分には、それぞれのロボのロゴも入っています!
すみません、ちょっとピンボケてしまいました…

この写真は、東京都内のイオン某店の「介護用品」の売り場です。先日たまたま見つけて思わず写真を撮ってしまったのですが、ご覧のように「杖」はどうしても「介護」のイメージと結びついてしまうのが残念です。健康のためには歩くのがよいというのはもはや常識と言ってもいいほど、誰もがご存じだと思いますが、前述のように、足腰に不安がある人はそういった歩くことすら敬遠しがちになりますよね? その気持ちわかります。 「杖をついてまで歩きたくない」という声が聞こえてきそうですが、この『コラボステッキ』の製造メーカー、幸和製作所の方のお話しによると、「ステッキを使うことで体重を分散することができるので歩行が楽になる」ということでした。まさに私が富士山で体験したことをメーカーさんがあらためて教えてくれたのです! 登山ならいざ知らず、街中で杖やステッキを使うのは抵抗があるかもしれませんが、足腰への負担を軽減してたくさん歩くことができるなら、ぜひ実践をおすすめしたいところです。

特に、平日デスクワークが多い人(私もそうですが…)は、要注意なんです! 座っている時間が長い人ほど短命であるというデータもあるそうですから、休みの日などは積極的に歩くべきでしょう。歳とともに、自然と足腰は弱くなってしまいますが、その老化を放置していては、いずれは「杖をついても歩けない身体」になってしまうかもしれません。今年53歳の昭和40年男の皆さんにとっては、まだまだ実感としてピンとこないという人が多いと思いますが、自分の親やまわりの高齢者の方などを見ていると、いずれは自分にも訪れることだと想像することができるでしょう。

病気になってから治療するのではなく、病気にならないようにする「予防」が大事なのも、これまた誰でも知っていることです。内臓疾患だけでなく、筋力の衰え、基礎体力の衰えもやはり「予防」さらには「増進」することが望ましいようです。結局、運動をしなくなると、生活習慣病リスクも高まり、さらに足腰も衰えやすくなるという負の連鎖に陥ってしまいます。「杖を持ってまで…」と思う気持ちも、こんな懐かしいロボたちのステッキなら背中を押してくれそうじゃないですか?

不幸にも事故でケガをしたり、病気で倒れて身体の自由がきかなくなったりと、年齢にかかわらず、杖を使っているという人はたくさんいらっしゃいます。そういう方にとっては杖は道具ではなく「パートナー」といった存在なのではないでしょうか。決してネガティブなものではないと私は思います。「杖無しで歩けるように…」という回復のためのひとつの目標ももちろんあっていいと思いますが、「杖が無くても歩けるけれど、杖があればもっと歩ける!」という考え方でいいじゃないですか! 日常生活で必ずしも使う必要がない人でも、ちょっと長い距離を歩いてみよう、ハイキングやトレッキングに出かけてみようという時に一度使ってみてはいかがでしょうか?  特に腰痛もちの人は、杖無しでおっかなびっくり歩くより、杖やステッキを持って颯爽と歩いたほうがよりカッコいいと思いますよ!

平日は座りっぱなしで、軽い腰痛もちの昭和37年女の私にとって、ステッキデビューはそう遠くない気がします! 欲しいのは『マジンガーZ』かな(笑)

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