楽屋に潜んでいる魂の叫びと、会場にあふれる愛。

一昨日は愛知県の春日井で、去年よりお仕事させていただいている混声コーラスグループ、フォレスタのコンサートだった。メジャーデビューはしていないものの、BS日テレで毎週月曜日にレギュラー番組を持っている。さらにこうした地方公演を年間で100近くこなし、どの会場もほぼ埋めてしまうグループだ。年間で10万人以上を動員する力を持っているメジャーでないグループってのがおもしろい。何度かこのブログで触れてきているものの、同世代諸氏にはピンとこないだろう。が、僕を信じて(!?)会場へと足を運んでくださった読者さんがいて、感激したとのうれしい便りをいただいた。

彼らのツアーは休止期間に入った。6月から8月の3ヶ月間はBS日テレの収録期間なのだ。加えてソロ活動や変則的なグループでのライブを行ったりと、それはそれで濃密な月日を過ごすようだ。それらを終えて9月よりまた日本中を駆け巡るツアーに出て、9ヶ月後に千秋楽を迎えるといった1年を繰り返しているタフな面々である。

さてこの写真は、一昨日使わせてもらった楽屋である。彼らに同行していくつかの市民ホールを見たが、座敷は珍しくつい写真に収めた。誰もいない楽屋でしばし仕事をこなしながら過ごしていると、これまでの演者たちの怨念というか魂というか、強いエネルギーを感じる気がした。何者かになるために努力を繰り返す。地方公演ができるようになるまでの苦労を、本番前のこの部屋で噛み締めてステージに出て行くといった方が何千人といるのかもしれない。なんて考えていると夢の素晴らしさと厳しさを味わったりして、満杯にするフォレスタのこれまでの頑張りに最敬礼してしまう。

この日も素晴らしいライブだった。千秋楽の気負いはあったのだろうか、見ている僕には感じさせず乗り切ったように思う。静かに開く第1幕から、ガラリと表情を変えて盛り上がる第2幕を終えると、会場を埋め尽くしたお客さんよりあたたかなアンコールがかかる。年配者が大半を占めるコンサート会場が、興奮と孫のような世代の彼らへの愛で包まれる。この美しいまでの拍手に、僕は毎度涙を流してしまう。愛があふれているのである。

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