【S40News!】『総天然色ウルトラQ』試写会に行ってきた。

(C)円谷プロ

誌上でも取り上げたが、今年はウルトラシリーズが誕生して45年というおめでたい年。その伝説の始まりとなった番組『ウルトラQ』が、カラー映像となって復活!その名も『総天然色ウルトラQ』Blu-ray BOX(DVDもあり)がこの夏リリースされる。これに先駆けてマスコミ対象の試写会がこのほど行われ、昭和40年男・特撮班(そんなのいつからできたんだ?)班長・足立がこの目に焼き付けてきた。

試写会で上映されたのは第1話「ゴメスを倒せ!」。自慢じゃないがこのエピソード、もう何十回も見た(もちろんリアルじゃなく再放送&DVDでね)。が、ホント、こんな特撮作品、今までどこに隠れてたんだ?と言いたくなるくらい、全く違う作品となって自分のまぶたの前に現れた。何がすごいって、当時の特撮スタッフの気合いの入れようだ。この『ウルトラQ』、言うまでもなくテレビ番組なわけだが、『ゴジラ』や『モスラ』など当時人気を博した怪獣映画とほとんど遜色がないのである。怪獣の造形といい、ミニチュアの細かさといい。正直な話、いままで舐めていました、私。「どうせ白黒なんだから、いろいろごまかせてるんだろう」ってね。

円谷英二大先生、本当にごめんなさい(天国に向かって土下座)。手抜きなんて言葉、少なくともこの時代の特撮マンの頭には欠片もなかった。そのことが、ハリウッドが誇る最先端の着色技術によってしっかり証明されておりました。巨大怪獣ゴメスの迫力、怪鳥リトラの愛らしさを含んだ動き、これらが総天然色という新しい衣装をまとい、ウルトラ史上最初の大怪獣バトルを画面狭しと繰り広げられておりました。もうね、子供が見ようと大人が見ようと、感激すること必至。第1話でこれなんだから、このあとに控えるマンモスフラワーやバルンガがどう色づけされているのか、楽しみで仕方がない。「悪魔っ子」の幽体離脱の表現なんて、いったいどうなるんだろう? あの身の毛もよだつ恐怖感は着色によってさらに生々しくなっているんじゃないだろうか?などなど、もう気になって夜も眠れない始末だ。

あ、カラーといってもいまどきのハイビジョン映像のようなものを想像しないでね。「総天然色」というくらいで、あの頃の日本映画(『無責任男』や若大将シリーズのような)をちょっと小ぎれいにした感じの色なんですよ。やっぱりあのレトロな質感じゃないとね。ちなみに、おなじみのオープニング、ぐちゅぐちゅの絵の具のような状態が回転して「ウルトラQ」の文字が浮かび上がるやつ、あれももちろん色が付いてます。はたしてどんな色になっているか?それは実物を見てのお楽しみってことで。

第1〜14話収録(モノクロ版も同時収録)のBOX1はナメゴンのソフビやプレミアム解説書などの特典が付属するBlu-ray版が定価3万6,750円。なかなかいい価格だが、ウルトラ育ちの我々には“家宝もの”の一品となること請け合いだ。

編集部員・足立
特撮・アニメ・懐ドラなどに造詣の深い本誌編集部員。実は元鉄オタで鉄道にもめっぽう詳しい。

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