【間もなく発売! 昭和40年男 2018年6月号】パストフューチャーって何?

昭和40年男 2018年6月号 Vol.49 表紙GWも終わって、休み明けでしんどいという人も多いのでしょうか。私はと言えば、校了明けでしっかりお休みをいただきました。こんなに休んだのは、きっとこの仕事始めて初めてかもしれません。休みの日にどう過ごしたらいいか忘れてしまって、なんだかひたすら寝る、みたいな日々になってしまいましたが、数年分の睡眠を取り戻したみたいな感じです(笑)。

さて、そんなGW空けにぜひ読んでいただきたい『昭和40年男』最新号は、パストフューチャー特集です。そもそもパストフューチャーとはなんぞや?という話ですが、直訳すると「過ぎ去った未来」とでも言いましょうか。かつて語られた未来の世界を我々はすでに追い越し初めていて、例えば『2001年宇宙の旅』はとっくのとうに過ぎていますし、『バック・トゥ・ザ・フューチャー パート2』でマーティが訪れた未来は2015年でしたね。つまり、過去に描かれた未来を現実社会が追い越し始めている現在、昭和40年男が体験してきた未来像の変遷を、あらためて追いかけてみようというのが今回の特集なのです。ちなみに、ネットで検索すると安室奈美恵さんの同名アルバムがたくさん出てきますが、当然無関係です(笑)。

この企画を想定した時に最初にイメージしたのは、小松崎茂さんをはじめとする絵師の方々が、少年マンガ誌や児童書などで描いていた未来想像図のようなものです。透明なチューブというかパイプの中を走る乗り物、空飛ぶクルマ、海底都市、弾丸列車、テレビ電話…。科学の発展が実現する輝かしい未来!といった世界観が、昭和40年男たちの幼少時にはまだ存在していたのではないでしょうか。そうした理想の未来を象徴したのが1970年の大阪万博だったかもしれません。

ところが、こうしたユートピア的な未来像は割と早い段階で崩れていきます。なぜか? 映画『日本沈没』や『ノストラダムスの大予言』の大ヒットに端を発する終末ブームの到来、公害が目に見える形で表れ始めたこと、オイルショックの到来、冷戦などによって、人類や地球の滅亡が語られるようになるからです。言わばディストピア的な未来がメインストリームになっていく過程を、多感な時期に目撃したのが昭和40年男と言えるでしょう。しかも、そのディストピアも、滅亡から荒廃、退廃を経てサイバーパンクまで、新しい概念の登場や社会情勢の変化、映像技術の進歩を受けてより多彩になっていきます。そうした変化が、昭和40年男の未来像にどんな影響を与えたのだろうか?というのが今回の特集テーマでもあります。

ということで、明日以降は本特集の掲載記事について具体的に紹介していきたいと思いますので、ぜひお楽しみに。最新号は5月11日に全国の書店・コンビニで発売予定です。

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