男はピカピカのキザでいたいのさ。

「マスターいつものヤツをロックで頼むよ」と伝えて胸ポケットからタバコを取り出してくゆらせる。濃い酒とタバコの煙ほど男を男にさせるモノはないが、まるでジュリーが歌ったようにあんたの時代はよかったとの世界になってしまった。タバコをかっこよく吸う男に憧れて、いろんな持ち方をしたりジッポにはまったり。一時はマッチにこだわったりした時期もあった。もう20年位上前のことであり、仕方なしな理由はあれどやめてしまったことは我ながらかっこ悪いと思い続けている。

こういった微妙な判断をする店もある。みなさん悩んでらっしゃる
こういった微妙な判断をする店もある。みなさん悩んでらっしゃる

タバコが悪者になっている昨今だが、小規模の飲食店ではいろんな話を聞く。ここに来ておおむね、禁煙にしてよかったとの声と禁煙にしたら客が来なくなるに2分されている気がする。主人やマスターが吸うか否かが判断には関与しているだろう。飲食しながらのうまさを知っていて、それを客から奪うことなんかできないのだ。痛いほどわかる。

禁煙に成功した方々の意見も2分される。飲食店での喫煙を受け付けないという方と寛容な方だ。僕は後者で、きっとバーのマスターだったら店は喫煙可能にするだろう。今夜も元気に開催する『浅草秘密基地』のマスターもタバコは完全にやめただが、酒とタバコの組み合わせを奪う気はないようだ。

バーのカウンターで濃い酒をチビチビ呑りながらタバコをくゆらせるのは、かっこいい男の必須アクションだった。この姿で女の子をコロリといかせるはずが、今じゃ濃い酒も含めてかっこ悪いと言う女の子の方が多いのではなかろうか。キザでいることは無駄なことだと言わんばかりの社会に感じる。思えばジュリーはあの頃でさえ、キザでいられた男のことを過去だと憂いていたのだ。それがもっと進んだ昨今であり、近い将来バーは不要になってしまうかもしれん。くゆらせるとかキザとか、これらは不要な言葉になるのか? せめて僕は突っ張るつもりです。

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3件のコメント

  1. その「酒飲み」=「喫煙者」ってレッテル、いい加減何とかしてくれって思いますが・・
    酒は何でもたいがい人よりたしなみますが、タバコの煙は本当に辛いです。
    趣味とか趣向の問題じゃなくて、本当に気分が悪くなるし、ましてや嗅覚は完全に乱れます。
    酒のタバコの組み合わせが「キザ」とか・・ステレオタイプ過ぎて笑えません。
    そういう喫煙者の一人ヨガリな思考が時代遅れって言われてるんだと思いますけどね。まだ気付きませんか?」

  2. 両親とも喫煙者で、挙げ句におふくろなんかは「あんたのツワリのせいで煙草を吸うようになった」とかとんでもねぇ事を抜かしましたがw
    喫煙習慣には懲りてたようで、「酒は家で自由に飲ませてやるが煙草だけは手をつけるな」と中学時代からの家訓でお陰様で喫煙には縁無く過ごして来たので正直煙草(の煙)は嫌いなんですが「喫煙は悪」ってのはそれ以上に嫌いなんですよねぇ。
    あの手合はぜってー「飲酒は悪」って言うだろうし(-_-;)

  3. ミッシェルガンエレファントの「スモーキン・ビリー」くらいを最後に
    タバコを歌うロックもずいぶん減ってしまった気がします。
    禁煙してしばらくになるけど、吸う人、カルチャー諸々はいまだに好きなので、
    世の中から無くなっては欲しくはないなぁ。
    https://youtu.be/CrhPpuQGSs8

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