昭和40年男のライバルとなる一冊!?

IMG_3665付き合いのある出版社より、9月10日にこの本がリリースされる。奇しくも『昭和40年男』vol.39 と同じ発売日だ。

カワサキがこの本の主役であるZ1を生み出した背景には、たくさんの奇跡が散りばめられていて、それを実現した男たち14人が語るボリュームある一冊である。『昭和40年男』が提唱する、“明日への元気と夢” を感じられるという意味で同時発売は必然であろう (笑) 。

もともとは、750ccの4気筒DOHCエンジンを搭載したスポーツバイクの開発だった。戦後に乱立したバイクメーカーの中で、後発となるカワサキ開発陣は血のにじむような努力を繰り返し、昭和43年にエンジンを完成させた。が、その直後に男たちは大きく落胆することになる。この秋の東京モーターショーで、ホンダがCB750を発表したのだ。ただしエンジンはSOHCだったことがドラマを大きく展開させる。カワサキの選択としては優れたDOHCで追随する手があったはずだが、男たちの意地とアメリカというビッグマーケットを目指して900ccの開発へと変更させた。CBを、そしてホンダを完全凌駕することを合い言葉に、男たちは寝る間も惜しんで作り込んだ。そしてついに世界中の度肝を抜いたのは昭和47年のことだった。これが今に至るカワサキ魂の礎である。

このストーリーが大好きな僕は、この本に登場するほとんどの方から話をうかがっている。とくにミスターHP (ホースパワー、つまり馬力ですな) と呼ばれ、馬力の向上にむかってひたすら現場を牽引した大槻幸雄氏と、天才開発ライダーの清原明彦氏は勝手ながら人生と仕事の師と仰いでいる。やり遂げた天才たちの言葉は、いつも凡人の僕に突き刺さり奮闘を促してくださる。面倒見のいい優しい人柄に甘えて、ずいぶんズケズケと教えを請うている卑しい僕だ。お二人ともエネルギッシュで年齢をまったく感じさせない。Zを生み出したことを納得させるどころか、両氏がいなかったらカワサキにとどまらず、バイク全体の歴史が大きく変わっていたと僕は常々人に語っている。

この本には俺たちを興奮させる熱が詰まっていて、同世代諸氏はぜひ手に取って感じてもらいたい。くどいですが『昭和40年男』とセットですよ〜!!
 

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2件のコメント

  1. 買ってしまう!
    二冊とも買ってしまうぅうううう!

    • Zの方は書籍なんで、書店に多くは積まれないと思いますが…。

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