CHARとカルメン・マキ。

チャー2先日、渋谷のオーチャードホールで日本が誇るギタリスト、チャーさんのライブに汗と涙を流してきた(笑)。僕はこれまでに2度観ている。今回久しぶりに行くことにしたのは、オーチャードホールのような音のいいホールで聴きたいのと、還暦を超えた男のロック魂に触れたかったからだ。埋め尽くした客は、同年代から10個上くらいまでの世代がほとんどで男性が圧倒的に多い。

これまで2度観たライブ以上に感じたのは、1つひとつの音がものすごく重いことだ。これほど粒の立った音で弾きまくるのは、僕が経験したライブではクラプトンと双璧だ。聞き逃すまいと真剣に聴き込み心の底から楽しめた。お客さんが立たないのもいい(笑)。僕が陣取った2階席は最後まで1人も立たず、オーチャードホールというハコの雰囲気からも大人の世界を満喫したのだった。

中盤にスゲーヴォーカリストが乱入した。紹介されるまでわからないダメな僕だったが、なんとカルメン・マキさんだった。仲がいいのは知っていたがまさかの登場はこれまた涙もので、得した気分だ。61歳のチャーさんが姉さんと呼ぶ歳だってのに、声はまったく衰えがない。ロングトーンも奇跡のように長く力強かった。50歳なんてクソガキなんだなと思わせてくれた姉さんは、アンコールにも登場してライブ全体の完成度を押し上げた。

昭和40年男にはうれしい『逆光線』と『闘牛士』なんて、阿久悠さん作品を演奏してくれたのもまいった。以前2度のライブではやっておらず、歌謡路線は捨てたとばかり思っていたが、還暦越えした余裕の気持ちからのサービスナンバーだっのかな?

加齢にまったくへこたれず、むしろレベルを上げているのは相当な努力だろう。そんなチャーさんだから、マキさんもイキイキと歌う。楽しそうでありながら信じがたいクオリティで投げ込んで来るプレイの数々に、完全にノックアウトされた夜だった。少しずつでもいいから積み重ねていくことを怠らない。どんな世界にいても50歳を過ぎたおっさんはこれにつきますな。互いに磨いていきましょう!!

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