真夜中のきしめんに頭をかかえる昭和40年男。

IMG_2651初参加者3人を含み、比較的大勢で盛り上がった昨日の『浅草秘密基地』で、ついつい帰りが遅くなった。銀座線の上野行き最終電車になんとか乗り込んだ。上野からJRの最終で蒲田まで行って、そこから先はもう電車は無くなっているから歩きだ。が、問題は歩くことなんかじゃなく、上野駅の待ち時間が20分もあることがどうにもかったるかった。そこでなぜかつい思い出してしまったのが、駅の真ん前にあるきしめん屋さんだ。メニューラインナップはいわゆる立ち食いそば屋なのだが、僕にとってここはきしめん屋なのだ。

17歳のときから上野の居酒屋でバイトを始めた。その頃からあるから老舗と呼んでいいかもしれず、立ちそば業界のチェーン化の中でどっこい健闘しているといえる。

初めてここのきしめんをいただいたのは、バイトへと行く途中の腹ごしらえだったと記憶している。当時は立ち食いといえば天玉そばなのだが、きしめんの文字を見つけて思わずオーダーした。関東ではあまりきしめんをいただくことはないから、物珍しさで頼んだのだろう。薄い色の出汁がうまかった。鰹節が踊っているのもよい。コシのまったくない麺にも好感を持ち、以来、ここはよほど暑い日でなければきしめんをオーダーする店となったのだ。

長い前置きになった。きしめんをガツガツと頬張る50歳のおっさんが、昨夜24時過ぎにこの店にいた。いうまでもない、俺だ(笑)。なぜ、たったの20分がかったるく感じられるのかは酔っぱらっているから。なぜ、きしめんの誘惑に負けてしまったのかは酔っぱらっているから。すべては酒がいけないのさっ。

これまでもこの魔の20分に遭遇することは、『浅草秘密基地』の帰りにはちょくちょくあった。なのになぜか昨日はこの店がほぼすべての最終電車が終るまで開いていることと、若かりし日のきしめんの感動を思い出してしまったのだ。

禁断のコースを知ってしまったのはものすごくまずいと頭をかかえている。今後は『浅草秘密基地』の度に、真夜中のきしめんの誘惑と戦わなければならないじゃないか。それにしても、これじゃ身体にいいわけがない。名曲『すうだら節』のジングルが続いた今朝だった。

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