秋のごちそうを待つ昭和40年男。

もりそば気持ちのよい秋晴れが続く東京で、この時期の楽しみといえばこれだ。おっさんのごちそうもりそばで、そろそろ「新そば入荷しました」の短冊が待ち遠しい。いつもいただくこの店ではまだその知らせは無く、ひたすら待つばかりだ。

寒くなると汁そばが多くなるから、この時期はもりそばを存分に楽しむ。秋の晴天の日や5月の爽やかな風の日に欲しくなる僕で、自然と10月は世話になる日がグーンと増える。先日このブログにあげた、日記をつけるようになって僕の食事におけるそば比率の高さに驚いている。週に5食なんてのがあたり前にあるのだ。昔から好きだったが、その依存度はドンドン上がっている。まっ、悪いこっちゃ無いだろう。

そば屋呑みも昔から好きで、なんとも贅沢な気分が味わえる。深夜作業になるだろう日の夕食にそば屋へ出かけると、天ぷらで一杯なんて方々が多く、うらやましく思いながらそばをすする。その鬱憤を晴らすのはそば屋で呑むしかないから、出かけることはしばしば(笑)。そこで頼むのは板ワサや焼き海苔、たまご焼きなんてシンプルなものがよく、そしてなんといっても主役は天ぷらの盛り合わせだろう。天抜きなんてのもいいぞ。なんのことはない、天ぷらそばからそばを抜いた一品で、つまりあたたかい汁のどんぶりに天ぷらがドボンと入っているのだ。同じく鴨抜きなんて贅沢品もある。最近のそば屋ではあまりメニューに見かけなくなったが、頼んでみると出してくれるところはわりと多い。

寿司屋では詫びながら長っ尻するくせに、そば屋呑みではささっと済ませる僕だ。シンプルなつまみの数々をバッバッと楽しんだら、締めは冷たいそばをズルっとやる。それが新そばだったら最高の夜になる。早く来い来いってな気持ちの今日である。

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