夏休みの想い出にひたる昭和40年男。

僕にとって本日7月21日とは人生の喜びをかみしめる日だった。20日の終業式を終えて翌朝、この夏をどんなものにしてやろうかとあらゆる角度から考える。ともかく宿題をとっととやっつけようと気合いバッチリなのだが、すぐに挫折して8月の後半までほとんどが手つかずのまま残り泣く。と、そんな夏休みがつい昨日のことのようだ。暦を見ると今でもワクワクしてしまうのは、鮮やかすぎた夏の想い出であり、8月31日に対していまだに嫌悪感を持っているのはその裏返しである。

数々ある想い出の中で、チョッピリ苦いのが剣道の試合だ。僕は小学生の頃より警察で剣道を習い始めた。今にも繋がる素晴らしい経験で、親や指導してくれた先生には深い感謝を持ち続けている。が、あまり強くなかった僕は試合ではほとんどが負けだった。夏は東京都の警察少年剣道の剣士たちが武道館に集い、団体トーナメント戦があった。僕が通った荒川警察は選手層が薄く、弱いくせに選手に選出され続けた。そして夏の武道館では1勝も出来なかった。応援にきたお袋や稽古をつけてくれた先生に申し訳なく、そして情けなく。そんな重い気持ちを毎年夏休みに突入するとすぐに感じさせられていたのだ。

ブルーラグーンやがて竹刀はギターに変わり、夏休みはもっともたくさんの練習時間を作れて上達著しい時期だった。課題曲を決めて夏休みのうちにマスターする。汗でぬるぬるになったギターを弾き続けたあの感触もまるで昨日のことのようだ。ハードロック小僧だった中学生なのに、当時大流行した高中正義さんの『ブルー・ラグーン』を、夏らしいと解釈して猛特訓した。想い出深い曲だ。高校生になるとギターをマイクに持ち替えて、ノドが張り裂けるほど練習したRCサクセションの『雨上がりの夜空に』も、17歳の夏をまるで昨日のことのようによみがえらせる。

夏ってのはいろんな経験をさせてくれる季節だと幼少より染み付いているからか、僕にとっては今でもチャレンジングな季節である。この夏もトライトライトライでぶっ飛ばそうと、今日の良き日に誓っている。今年は50歳になるんだからリフレッシュ休暇を取って南の島…、なんてのは夢のまた夢。例年どおり仕事メインでのトライを繰り返すことになりそうだ。

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2件のコメント

  1. ビニール・ロッカーに入っている高中モデル(T-2)を引っ張り出して、お盆休みに弾いてみます。

    • すげー、あれを持っているのですか。なんとも羨ましい。大切になさってください。

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