あっという間の出版生活15年。

TS_COVER_157今月24日に発売となるコイツで、ウチの会社は出版事業進出15周年を迎える。それまで出版社の下請けで2冊のバイク雑誌を手がけ、両誌ともそれまでにない切り口で、見事に成功を収めた。調子に乗った僕は自社で出版がしたくなった。その希望が叶ったのが2000年の春だったということだ。縮み続ける市場でよくぞ15年もやってきたものだと思う反面、これからも増々厳しくなることは間違いなく、より一層の努力と忍耐、工夫が必要なのだと自分に言い聞かせている。

この雑誌の初代編集長を務めたのが僕で、ものすごい難産だったのがまるで昨日のことのようだ。これまで10誌近い雑誌を立ち上げてきて、どれもこれも難産だらけで思い出深い。その中でもコイツは自社による出版の船出だったぶん重圧が大きかった。絶対に売ってやると、肩に力が入っていたなんてもんじゃなかった。携わった全員がフラフラになりながらのやっとこさの創刊だった。

見事なスタートとはいかず、創刊だってのにいきなり納期を遅らせてしまった。その余波は、下請けで手がけていたバイク雑誌にも及んでしまい、さんざんな仕事になってしまった。版元は当然ながら激怒し、大ヒットばく進中だったそのツーリング雑誌は僕の手から離れた。僕の仕事史上最悪の失態であり、このときの被害は会社に大きな損失を与えた。猛省の日々が続き、関係者に頭を下げ続けた。今となればいい肥やしになっているものの、高い授業料だった。

その後この『タンデムスタイル』は快進撃を始めた。これまたそれまでにないタイプの雑誌だと市場に認知されていき、今ではバイク誌の中では超メジャー誌の1つだ。そしてこの雑誌を起点に次々と臨時増刊のカタチで新しいタイプのバイク雑誌を生み続けては、独立創刊に持っていく。『昭和40年男』も同様に、当初は『タンデムスタイル臨時増刊』と表記されていたのだ。これは意外とファンの方々も見逃しているかもしれない。今こうしてみなさんと繋がっているのも、コイツの成功があったからなのだ。

僕はこの雑誌の編集長を創刊5周年記念号で降り、現編集長にその座を譲った。彼のがんばりのおかげで、こうして15周年を迎えたのである。発売はもう間もなく24日だ。祝いの日にふさわしく、友引なのは縁起がいい。

長かったようであっという間の15年だ。昭和40年男の仕事人生ってのは、こんな記念日が次々に訪れるのだろう。でもそれに酔うことなく、将来たくさんの記念日を祝えるようにビジネスを立ち上げていきたい。まあ、祝い酒でちょっとくらい酔ってもいいかな(笑)。

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4件のコメント

  1. 祝杯ぜよ!♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
    オトコのシゴトだね。-_-b

    • 平成乃昭和さん、ありがとうございます。
      カンパーイ!!

    • ca-niさん、ありがとうございます。
      今後もおもしろいと評価していただける雑誌を目指します。

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