30年以上の二股生活。フェルナンデスのストラト!!

ギターこの2本を、もう30年以上愛し続けている。前にあるのはフェルナンデスのギターで、公立高校の合格を条件に買ってもらったものだ。トーカイの定価8万円ストラトタイプのものに決めて、およそ2割引だと親にはそう申告したが、念のためにと8万円持たせてくれた。そんな両親に感謝しながら楽器屋を目指したのが、まるで昨日のことのようである。それまでの人生でもっともデカイ金を握りしめて、楽器街の御茶の水に着いた。

ターゲットにしていた店はイシバシ、シモクラ、タニグチ、クロサワで、少しでも状態のいいものを在庫の中から探そうと巡るつもりで、まずはクロサワに入店した。トーカイの定価8万円のストラトが欲しいと告げると、トーカイもいいけどこんなのもあると、フェルナンデスのコイツの試奏を勧められたのだ。金髪の兄ちゃんは、まだカタログさえ刷り上がっていない段階でのプロトタイプだと言う。もうすぐ量産に入るところで、その前だから作りが丁寧。その証拠にネックにはトラ杢が入っているものが使われていると説明した。そしてボディ材はアルダーだ。トーカイのカタログによると、センとアルダーのどちらかと書いてあって、ネットのない時代の懸命な情報収集では、アルダーがいいだろうとガキながら決めていた。が、この店のトーカイの在庫にアルダーはないと言う。

ここから怒濤の攻めが始まった。よそにもトーカイのアルダーは多分ないはずだ。このフェルナンデスが置いてあるのは御茶の水でここだけだ。ネックは初期のストラトを忠実に再現した、トーカイと同じくVだ。売値はトーカイと一緒でいい。次々に魅惑の言葉を投げかけてくる。まだ高校入学前のガキには、この兄ちゃんの言っていることはすべて真実以外のなにものでもなく、他の店には行かずに「買います」と宣言してしまった。コイツとは運命の出会で、誰にもとられたくないとの意識にすっかりさせられた、攻めがいのあるガキだっただろう。果たして兄ちゃんの言葉が真実だったかどうかは闇の中だが、今もこうして手放さずにいる。ノーメンテ期間がありひどい状態だったのを、友人が好意で復活させてくれ今は元気に鳴りまくっている。来月にあるギタリストとして参加するライブでは、コイツを使ってスーパープレイ(!?)を披露する予定だ。

ありゃありゃ。つい長くなっちまったから、もう1本のテレキャスについては明日お届けさせていただく。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

4件のコメント

    • 浅野さん、ありがとうございます。FIGAROのギターについては明日ふれようかなんて考えてます。

  1. 似たような話って、結構あるものですね。私の場合、高校合格の御祝として祖母が10万円くれました。
    自由に使っていいとのことだったので、ロックインに行ってエレキギターを買いました。(一号機)
    トーカイ・シルバースター(フェンダー社からロゴが似ているとクレームがついたモデル)ストラトタイプ。4万円くらいだったかな?アンプはPiggyっていう5Wくらいのオーバードライブのついたやつ。w
    ローズ指板でラージヘッド。材質にこだわりなし、いや無知であった。w 後に、21フレットでちょっと残念な思いをした。22でも足りなかったですがね。w 高中正義のサダージの譜面を手に入れ、イザ練習。しかし、24フレットを使う曲であった。
    先日書かせていただいたビニールロッカーの中の3本のギターのうちの1本はYAMAHA SG-T2 高中モデル(22F)。トーカイの1号機はソフトケースに入れて、物置の奥。w

    • 実はレオ貴さんの書き込みによって、今日こんなこと書いたのですよ(笑)。
      高中SG持っているんですか? 1度試奏したことがあります。スゲーサスティンにビックリ仰天でした。うらやましい。

コメントは受け付けていません。