昭和40年男が描く夏の夢。

9連休をお楽しみの方が多いようで、朝の通勤電車もずいぶんラクチンに乗れる。我が社のある街、浜松町界隈はオフィス街でありながら東京タワーや増上寺といった観光施設が混在していて、この時期は観光客とお仕事モード全開の方々が混じりあい独特の雰囲気を醸し出す。楽しそうに過ぎていく家族連れを眺めていると、平和な日々のすばらしさに幸せを感じたりする。たった69年前の今は、日本中の人々が地獄の中で生活をしていた。先人たちが築き上げたこの平和な日々が続いていくように願い、そして努力していくのが我々世代の責務だろう。

2日遅れた高校野球も始まって、まさしく夏本番だ。バカ息子も今日からお盆休みだとほざきゴロゴロしていやがる。てっきりクビになったかと思って心配したのがバカだった。親は夫婦ともに休みなしで働いているってのにこの親不孝者がっ。そう、夏休みを取れない職業の方はたくさんいる。あなただけじゃない、お互いにがんばりましょう(笑)。そして夏休みを満喫している方々は、目一杯ハッピーに楽しんでください。

社会に出てからほぼ夏休みを知らない僕にとって、いつか叶えたいでっかい夢がある。それは、夏の甲子園で高校野球の全試合を観戦することだ。開会式も閉会式もつき合って、ひたすら全試合を眺める。昼時になると弁当と一緒にビールを呑んで「おっと呑みすぎちゃせっかくの観戦が台無しだ」と2缶くらいで我慢して観戦に興じる。と、ここまで細かく設定しているのは長年にわたる夢がゆえだ。戦っている両チームを全力で応援する、無責任なおっさんとして過ごすのだ。なんという贅沢だろう。仕事人生にケリがついた最初の夏に実現させたいと、本気で夢見ている。

THE DAY OF R&Bそんな夢を描きながら、よくよく考えると高2の夏に横浜スタジアムで体験したライブは、当時としては夢の実現と言っていいくらいのものだった。サム・ムーアとRCサクセション、そしてチャック・ベリーによる真夏の祭典だ。RCはちょうど『サマー・ツアー』をヒットチャートに送り込んだ直後で、人気絶頂期だった。チャック・ベリーさえ食っちまうほどの大声援とパフォーマンスに、会場は夏祭り状態だった。アンコールで教授が現れたときには、この祭典の数ヶ月前にヒットした『い・け・な・いルージュマジック』を期待したが、それはさすがにかなわなかった。

つい昨日のことのように思えるあの夏の日から32年が経った。今日この瞬間も、夢が叶って甲子園で振り返る日は「つい昨日のことのようじゃ。わしゃー、ブログでこの夢を語っていたよ」なんてつぶやいていることだろう。炎天下に耐えられる爺さんを目指すぞ。

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