大編集後記その拾壱。萩本欽一特集。

そろそろ大編集後記にケリをつけよう。昭和40年男とって、欽ちゃんの笑いとはなんだったのか? 欽ちゃんが視聴率100%男と呼ばれて人気絶頂の頃、俺たちはラジオの深夜放送やサブカル雑誌に興味を持ち始め、笑いもブラックなものに魅かれていった。だから欽ちゃんにはピンとこない。今回の特集にはさほど興味はなかったとの声もいただいている。

そんな意見もわからなくないが、僕自身は欽ちゃんの笑いを遠ざけたことは生涯1度もない。ブラウン管から垣間見える、欽ちゃんの人間性にも惚れ込んでいた。それは今もまったく変わらず『仮装大賞』を見ると、なぜか目頭が熱くなってしまうのはそんな年月を積み重ねてきたからだろう。幼少の頃から欽ちゃんの恩恵を受け、自分が親になっての家族団らんでも欽ちゃんは大活躍してくれた。そして今に至っても大ファンである。その人物の特集で、現在書店・コンビニを賑わしているのはうれしくて、ハッピーな日々を送っているところに、読者さんよりありがたいメッセージが届いたので、紹介させていただきたい。

今回も早速読ませてもらいましたが、欽ちゃん特集の内容が濃く、一気に読み切りました。よく取材し、よくまとめたなぁという印象です。
最近のTVは、制作費の関係もあるかもしれませんが制作者の怠慢というかレベルが下がったというか、芸もなくガヤガヤするだけの安易な作りに辟易としていただけに、とてもタイムリーでよいと思いました。
TV番組の安易な作りに加え、毒舌と悪口を勘違いした芸人MCのコメントや、ネットでの誹謗や中傷が横行する中で、なんとなく「うっちゃんなんちゃん」や「三宅裕司のコント」や「小堺さんのごきげんよう」にほっとした気分になったり、北野武の本質を突いた毒舌になるほどと感心しているのは自分だけでしょうか? まさに、今、欽ちゃん的なホッとする笑いが求められているような気がします。
その意味で、今回の欽ちゃん特集はグッとくるものがありました。もしかしたら、取材を受けた制作者を含む欽ちゃんファミリー全員が小生と同じような感覚というか意識を持っているのではないでしょうか? 当時関係した人たちの制作現場での厳しさ、優しさ、加えて自身の人間的成長を含めたコメントがいいですよね。なるほどと勉強になりました。

僕の想いをトレースするようなメッセージで、原文のままで失礼させていただいた。そして付け加えたいのは、この年に至るまでブラウン管越しでしか知らなかった欽ちゃんの人間性を、10時間以上にも及んだインタビューで確信することができたのは、これまた幸せなことだ。テレビのまんまのあたたかさに、心の底から感激したのだった。それでは再度、僕の幸せいっぱいの写真にて、大編集後記の結びとさせていただきます。

欽ちゃん

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