ついに手を出してしまった、箱根駅伝ガイドブック。

正月名物の箱根駅伝を、若い頃はちっとも面白いと思わなかった。ところがおっさんになってから、正月のお楽しみの中でも上位に入っている。

毎年高視聴率を誇っているのを支えているのは、昼間っから呑んだくれる正しいお正月を過ごしている方が多いからだろう。各選手が約1時間かけて襷を繋ぐあのペースがいい。大きな事件はあまり起こらず、もし起こればアナウンサーが大声で伝えてくれる安心感もいい。そして1時間に1度の襷リレーに注目して、また何事もないようにおせちと酒を楽しむのだ。約30%を稼ぐという番組視聴者の飲酒率は、懸命に走っている選手たちには申し訳ないが、きっと9割を超えると思われる(ホントか!?)。僕も毎年正しい観戦を心がけているのだ。

CIMG1973毎年暮れになると、駅伝ガイドブックが書店の棚にならぶ。毎年手に取っては戻したきたのは、どうせ酔っぱらっているのだからそこまでしなくてもいいんじゃないかとの気持ちのあらわれである。それと、この観戦ガイドブックを買うという行為は、私は箱根駅伝を心から愛しているとの宣言のようで、そこまでじゃないよとの一種の照れみたいなものがあった。だが〆切を乗り越えてのぞいた書店は、溜まりに溜まったストレスのせいで買い物中枢が壊れていたのだろう、なんだかどうしても欲しくなってしまった。どれも定価1,000円なのだが、さすがというか大会主催の読売新聞社発行のものは680円で『昭和40年男』と同価格につい親近感を感じてしまい、レジに運んでしまった。買ってしまった以上は、コイツを片手にもう片手には焼酎を持ち、2日と3日は燃えまくることにした。

加えて、毎年購入しているのが経済誌による翌年予測ブックで、すべてにキチンと目を通すわけではないのだが、居間のマガジンラックに刺してなんとなくパラパラとめくっては閉じてを1月中繰り返す。毎年買うことにしているものの、どの出版社の物かは毎年吟味している。去年はダイヤモンド社だったが、今年は東洋経済のものにした。

そしてもう2冊は、これまた恒例の『週刊文春』の暮れの特大号と、買いそびれていた『ビックコミックオリジナル』の新年号だ。両誌ともに、この年末号は恒例企画があって楽しい。箱根駅伝も同じことがいえるが、年に1度のマンネリを楽しめることって年越しの醍醐味で、じつはスゴく幸せなことである。そのマンネリ気分を味わえるのがこの2冊にもあって、とくにオリジナルの表紙は毎年お正月を先取りするようで楽しみにしている。

…とまあ、マンネリ感とやがて来るお正月への期待をたっぷりと味わいつつ、仕事がギリギリまで終わらないマンネリだけは毎年是正したいと思っている。だが今年もまだまだ仕事の山は高く積み上がっていて、せっかく買ったこれらの本に中身を楽しめない。見てろよ、来年こそはって、鬼が笑うどころじゃない話ですな。

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