ロッド・スチュワートが苦戦中。

ロッド・スチュワート恒例の投票企画『3番勝負!』が、そろそろ〆切になるぞ。まだ投票してない方はぜひ清き一票を投じてくれ。前回のアイドル対決に比べると得票が少ない。昭和40年男たちにとって、洋楽だって強く心ときめいたはずじゃないのか。どうしたんだ、Hey Hey Baby?

現在のところ、3つの勝負とも大差がついてしまっている。中でももっとも意外なのはロッドの苦戦だ。これは相当ギリギリの勝負になると思っていたし、むしろロッド有利の展開になると思っていた。それはデヴィッド・ボウイってかなりカルトな存在だからだ。推測するに、昭和40年男にとってその気持ち悪い時代のボウイ(僕は好きだが)にあまりふれておらず、『レッツ・ダンス』以降の超色男っぷりこそがボウイとの認識なのだろう。もう1つ、このヒットと同じ年に上映された『戦場のメリークリスマス』のカッチョよさも大きいのかもしれない。

そんな方々にちょっと解説させていただこう。それ以前のボウイは、メジャーシーンとは背を向けながらも絶大な人気を誇るロックスターだった。ところが『レッツ・ダンス』ではご存知のとおり、突如としてポップスターに変わったのだ。だが、ディランがエレキギターを持ったときや、クイーンがシンセサイザーを使ったときほどのショックは無かった。ボウイだから許せたのである。それ以前の作品だって変化の連続だったし『チェンジズ』なんて名曲さえある人だ。たまたまポップシンガーに変身しただけといえてしまう男なのだ。一部のファンからは拒絶されたが、それでは変化を続けるボウイのファンとは言えない。何だってやっちゃうことがボウイじゃないかと、苦しみながらもファンたちは容認したのだった。加えて、MTV全盛時代を味方に付けて大ヒットとなったおかげで、ほとんどの昭和40年男がそうであるように、新しいファンを取り込めたのだ。

対戦相手のロッド・スチュワートの変身の方が、ファンに与えたショックは大きかった。ロックンローラーから、ボウイ同様にポップシンガーへと変身してしまった。アメリカに渡って少しずつポップ色を強めていき、日本でも大ヒットとなったアルバム『スーパースターはブロンドがお好き』では、それまでのファンを完全に裏切った。ボウイのように簡単に許せないほど、それまでのロッドはロックンロールの王様だったのだ。ソウルフルにしゃがれ声で歌い上げる姿はロックそのものだった。『マギー・メイ』を歌った男が『アイム・セクシー』を歌う姿は、クイーンのシンセサイザーより許し難かった。だが、これまたほとんどの昭和40年男にとって、ロッドとの遭遇は中1の冬の大ヒットチューン『アイム・セクシー』だっただろうから、そんな喧噪は知らないはずだ。むしろ、あの華やかな姿こそがロックだと認識しているかもしれない。ツイストの世良さんやもんたよしのりさんのしゃがれ声に惚れた僕らが感じたロックの元祖であり、本家本元なのがロッドなんだと認識したかもしれない。そのロッドがこれほど苦戦しているのは、なぜなのだろうか。スプリングスティーンマドンナの苦戦は、昭和40年男にとってだと考えると理解できなくないのだが。

さあ、投票がまだの方は急いでくれよ!!

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で