デジタルとアナログ。

今日は、朝からお台場にある国際展示場に出かけてきた。
東京国際ブックショーという展示会を見に行ってきたのである。
この仕事をしていて初めてというのはいかがなものかと思いながら、毎年パスしてきた。
今年になってなぜ行くことにしたのか?
それは同時開催のデジタルパブリッシングフェアに行かねばならぬとの使命感からである。

テレビでも大騒ぎになっているので、おおよそのことはご存知であろうが、
ここ数年の出版界はデジタルへの移行と活用が命題として大きくのしかかっている。
アップルやグーグルなどの黒船によってインフラの整備がどんどん進みつつあり
この動きをさらに加速させている。
そこに我々としてはどう立ち向かったらいいのか?
社内に準備室レベルであるがチームを作り、日々努力を重ねている…、
といったら偉そうだがなかなか難しい題材である。
このイベントで何かをつかもうとチーム全員で出かけたのであった。
眉間にしわを寄せながらもルンルン気分で展示場に着いた。

ここが国際展示場、通称ビッグサイトだ
 


デジタルへの移行といえば音楽がすごくわかりやすい。
アナログ盤がCDへと変わり、配信へとそれなりの時間をかけながら移行していった。
アナログの良さ云々はあえてここではふれません、ピントがずれるからね。
ただ、いまだにパッケージビジネスとしてCDは残っているわけで、
俺たち世代だとCDショップが大好きだという人はまだまだ多いはず。
俺も音楽を買うとなるとやっぱりCDで、
ジャケットや歌詞カードなども大事な要素になるからほとんど配信では買わない。
でも、下の世代になればなるほど逆転する。
アナログ盤(レコードね)にいたってはもうマニアのものといっていいでしょう。

いつとは言えないけれど、紙がマニアのものになる日は確実に来る。
よく出版業界では自分たちへの愛を込めて「紙は無くならない」と言い合う。
俺だってそう思うよ、大好きだしね。
でもね、アナログ盤がそうであるように、無くなりはしなくとも
1%とか0.1%とか、そういうレベルになってしまう日は必ず来る。
そこから逃げない、強い覚悟を持って走っていきたいなと思うわけだよ。
出版は確実に音楽と同じ道をたどっていて、今日見て感じ取ってきたのはその進捗状況だね。

ブックフェアの他、デジタルパブリッシングフェア、教育ITソリューションEXPOも併催

あれだけのデジタル系ビジネスをいっぺんに見られることはそうそうないから、もうドキドキですよ。
でね、俺すっごく元気になっちゃったんだよねぇ。
今まで悶々と悩んでいたのがウソのように、現在をリアルに見られたことで感じ取れたことがたくさんあってさ。
つうか、ありすぎてね。

いつか爺さんになって、この時代を振り返って若い奴に言うんだ。
「わしはのぉ、あの時代を駆け抜けたんじゃよ。フォッフォッフォッ。
それはそれは楽しかったよ、辛いこともあったがのぉ」ってね。
うん、今宵の酒はきっとうまいぜ。

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