ホンダCBシリーズ発表会に出かけてきた。

ホンダCB発表会

先日、ホンダのニューモデル発表会に出かけてきた。伝統のブランドCBの400シリーズが、乗り方に合わせた3タイプでリリースとなるのだ。今年のホンダはスゴイ勢いで、低迷する国内市場に次々とモデルを投入している。この日の発表会でも、この時期にエントリーユーザー向けにリリースするのは、なにか確固たる勝算があってのことかとの記者からの質問に、次々とモデルを投入するのがホンダの姿勢なんだと答えた。ニューモデルは市場に活気をもたらすから、僕も大賛成である。

かつてバイクに憧れたという昭和40年男は多いだろう。空前のバイクブームが巻き起こり、そのピーク時に僕ら前後世代がバッチリとターゲットだった。当時は大型免許を取得するのは極めて難しく、ほとんどのバイク乗りにとってフルスケールサイズとなるのが400ccクラスだった。日本のバカバカしい排気量区別はいまだに続いていて、当時と変わらず日本のミドルはヨンヒャクなのである。そして日本は昔のようにバイクが売れなくなったから、メーカーは国内よりグローバルに力を注ぐようになってしまい、このクラスのラインナップは現状ちょっと寂しい。

バカバカしいとしたが、世界的に見て日本の免許制度のよる排気量区別はかなり特殊で、日本の50ccにあたる排気量は125cc、400ccは650ccというのがルールとなっている国の方が圧倒的に多い。国内の4メーカーはそのまま世界のトップシェアを誇る4社であるから、どうせ開発するならワールドモデルということになり、制度ギリギリのフルスケールサイズである125ccと650ccに力を入れている。日本のお家芸であるバイクを、規制によって事業が困難になるように国がしむけている状況がもう何十年も続いているのだ。日銀のジャブジャブ政策もいいが、世界の常識に国内の免許制度を合わせてくれるだけで、魅力的なモデルが揃っている125ccと650ccがバカスカ売れるはずだ。バカスカはおおげさかもしれないが、雇用も含めて景気に好影響を生むくらいの刺激にはなるだろう。先日、ある衆議院員議員と話す機会があり、免許と排気量の問題を伝えると、この問題自体を知らなかった(笑)。加えて、50ccなんかいまだに時速30キロ以上出せばスピード違反だから、チャリンコより遅い乗り物なのだ。こんなバカげた乗り物に若者が飛びつくはずが無いから、ドンドンバイクから若者がはなれていく…。ともかく、国は国内でバイク事業を展開する邪魔をし続けているのだ。

ちょっと愚痴っぽくなってしまった…。世界的市場でみるとワリの合わないヨンヒャクだから、ニューモデルが出るというは喜ばしいことなのだ。しかもターゲットはエントリー層となっていて、乗りやすさと楽しさが共存したモデルだろうことは容易に想像がつく。昔乗っていたとか、憧れていた昭和40年男が手を出すのには、まさに格好のモデルだ。うちの会社ではバイク雑誌をたくさん作っているから、ユーザーの声を聞く機会が多くて、この年代になったからこそ趣味にしたいとのエントリーするおっさんが実に多い。そんな声は当然メーカーにも届いていて、我々は10代の頃と同じように狙われているカモだ(笑)。そして今回発表されたCBシリーズは、カモたちのニーズにしっかり応えるはずだ。

どうだい、乗らないか? 人生に潤いを取り戻せること間違いないぞ。

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