東京モーターサイクルショー開幕!!

東京モーターサイクルショーいよいよ本格的なバイクシーズンの到来で、毎年春に開催される東京モーターサイクルショーはそれを宣言するかのような存在だ。『昭和40年男』の編集長でありながらもバイク雑誌を7誌も発行する会社ゆえ、仕事は次々と舞い込んでくる。ヒーヒー言いながらも、楽しい日々を過ごすシーズンの到来でもある。

今日の午前中はプレス向けの開催で、午後から一般来場者を迎えて会場は大にぎわいとなっている。40回を迎えた歴史あるイベントで、かつてバイクブームの時に行ったことがあるという昭和40年男は多いのではないだろうか。僕らはバイクブームのまっただ中にいた世代だ。『あいつとララバイ』や『750ライダー』、『湘南爆走族』なんて名作もあった。大きなバイクに憧れつつ、原チャリでさえ高嶺の花だった高校時代を過ごしたタメ年たちが多いはずだ。

バイクが持つ男臭さに僕らは引き込まれた。技術が目覚ましい発展を遂げていて、それはニューモデルに次々と反映されて、市場に投入され続けた。バイク雑誌を眺めながらあーでもないこーでもないと、よくわかってもいないのに議論したものだ。そうやってみんなが新しい情報を欲しがるから、バイク雑誌はよく売れた。僕もいずれ乗るはずだと、今もある『月刊オートバイ』を購入しては偉そうに語ったものだ。チャリンコで15分も行けば上野のバイク街だったから、仲間とポケットカメラをもっていろんなバイクの写真を撮って楽しんだりもした。エンジン部分を眺めていると男の血が騒ぎ、颯爽と乗りこなす自分の姿を夢見たものだ。

だが僕はやがてロックに狂い、バイクだったはずの相棒はエレキギターになった。中学時代から情熱を注ぎ、愛し続けたエレキギターは僕の生活を支えてくれず、見捨てた格好になったオートバイにやがて食わせてもらうことになったのだ。バイクに乗ることを夢に描いた日からずいぶんと長い時を経て、大型免許を取得して今に至るのだから、人生なんて本当にわからないものだ。バイク雑誌ばかりで20年以上やってきたのに、『昭和40年男』を立ち上げたら今度は音楽業界にグーンと近づくという、やはり人生とは奇妙なものである。

昔乗っていた方や憧れた方は、今一度あの日の空気を吸いに会場に足を運んではいかがだろう。バイクはあの日と変わらず、男臭い魅惑を放ち僕らを誘ってくる。仕事のストレスをぶっ飛ばせて、生涯続けられる趣味を今ここで1つ取り戻すのは、きっと人生の張り合いとなることだろう。それと、バイクって趣味は男の臭いがプンプンするから、魅力的なおっさんを目指すなら今こそ最後のチャンスだ。僕は明日も明後日も会場にいるから、見かけたら声をかけて頂戴。

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