イエローマジックオーケストラなる現象。

次号 (vol.16) の発売直前なんで、PRをかねて特集の予告編を続けているあさましいだ。カワイイ本を少しでもご理解いただきたいので、どうか勘弁してくれ。

今回の特集は俺たちが夢中になった『ブーム』を6つ掘り下げてお届けする。昨日までにその1つが「ローラースルーGOGO」であり、もう1つが『スペースインベーダー』であることを、世界に先駆けて発表した。さて、本日発表させていただくのは、中学時代にやはり突如として (ブームってやつはみんなそうだが) 現れたものの、浸透するのにやたらと時間がかかり、そして今回の特集のなかにおいて、このプームに乗ったと言い切る者がもっとも少ないかもしれないものだ。だが、これこそ昭和40年男にとって、現在にも続く柔軟な発想や感覚が養われた重大なプームで、今回の特集には不可欠である。ジャン!!
「テクノポップ」

あっ、俺は関係ないやって思った方、ちょっと待っておくんなせえ。テクノが僕たちの中学時代に巻き起こったムーブメントであることは、ものすごく幸せな世代だと確信している。だがそう感じている僕自身はテクノポップなる音楽が苦手だったし、おそらく平均以下の知識しかない。それなのになぜ、重要な特集の、しかも6つしかないうちの1つにしたのか?

「テクノポップ」と書いたが、本当に言いたいのは「テクノカルチャーってのは、ものすごく多岐に渡るもので、生半可なページ数じゃ言い表せないから、テクノポップを中心に解説するのがいいじゃん!!」というのが正式タイトルであり、略して「テクノポップ」としたのだ。テクノカルチャーなる得体の知れないものが、それこそインペーダーのごとく我々昭和40年男を侵略していった。その象徴的な姿だったのが、テクノポップだと位置づけられる。逆にもっと広げた言い方をすればサブカルチャー全域にまで話は及ぶのだ。

僕らが中高校生の頃に、変化しながら色濃く漂っていた。たとえば『すすめ!! パイレーツ』とかもテクノカルチャーにドップリであり、『スネークマンショー』もしかりで、おもしろいことを探してきて、既成概念なくもっとおもしろくやろうというムーブメントが、テクノカルチャーの核だろう。そのなかにあって、たまたま音楽的な表現をした連中が紡いだ音をテクノポップと呼んだにすぎず、音楽的な定義なんかそもそもない。だから音楽そのものの解説だけでなく、カルチャーのなかの1つという切り口で作ったのだ。

偉大な2人のインタビューが実現した。1人は宣伝マンとして、YMOのデビューからずっと一緒にいたという方。当時のYMOの話や、そのバックボーンなどについてたっぷりと語ってもらった。所有のレアグッズもたくさん見せていただき、できる限りの誌面を割いて掲載したから楽しいぞ。そしてもう1人は、日本から世界へと飛び出ていったプラスチックスの佐久間さんだ。この2人が音楽雑誌でなく、男性誌向けに、当時のテクノカルチャーを語っているのはまさに必見だ。『昭和40年男』だからこそ、おもしろがるネタじゃないかと僕は胸を張る。昭和テクノポップファンに向けた懐古インタビューでなく、昭和40年男に向けた当時のテクノムーブメントの、今の視点からの証言となっているのだ。こいつは注目ですぞ。さあ、乞うご期待だ!!

※今日の「浅草秘密基地」は、店主メンテナンスで店休となるため開催しません。
 

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1件のコメント

  1. 実にタイムリーな特集!!(自分だけ)
    ここ一ヶ月くらい、YMOが聞きたくなってベスト版の「SEALED」2枚組みを車で聞いていたところ。
    お気に入りの「BEHIND THE MASK」、「YOU’VE GOT TO HELP YOURSELF / 以心電信」を繰り返し聞いている。幸宏最高!!

    楽しみ、楽しみ。早く、11/10が来い!!

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