大編集後記その弐。石ノ森章太郎さん。

記念すべき独立創刊号の発売まであと6日となった。今ごろは刷り上がった紙のインクを落ち着かせているところだろうか。この後、断裁して折り曲げて綴じる作業がきっと深夜まで続いて、明日問屋に納品となるのだ。発売の5日も前に完成しているのは、なんだか〆切で苦しんだ日々がバカらしくも思えなくもないが、これも雑誌を流通させるシステム上仕方ない。余談ながら、すべての雑誌がこのような納品タイミングではもちろんなく、週刊誌なんかはもっとタイトに納入できる。僕らのような雑誌でも、たとえば時事ネタをどうしても絡ませたいから納品日をどうにかしてくれという相談はできないわけじゃない。まあ、時事ネタを扱うことなんてないだろうけど。

今回の特集『俺たちに影響を与えた男たち』では、昭和40年男目線と、偏りの強い編集部の面々により選抜されたから、おそらく異論反論は多いことだろう。だが僕自身は、悩みに悩んでの8人に大満足している。これまで6人をバラしてきて、残りは2人となった。そのうちの1人が石ノ森章太郎さんだ。漫画家つながりということで永井 豪さんとかぶる感じは懸念材料であったが、「昭和40年男にとって」という条件を加えると2人はまったく異なる影響を与えてくれたと思う。永井さんを入れたのはロボットものや名作『デビルマン』もさることながら、僕らの股間を目覚めさせたことが大きい。一方の石ノ森さんは、永井さん同様、数々のすばらしい作品を生み出しているが、なんといっても『仮面ライダー』の生みの親だということだ。僕らにとって絶対的なヒーローだった『仮面ライダー』は、ウルトラマンと並ぶツートップだった。個人的には『仮面ライダー』の方が若干ながら有利というか、フィットする。なんといってもリアルタイムだったことが大きい。ずいぶん後になって知った、藤岡さんの撮影中の大ケガによって登場した2号の存在も含めて、また、その後復帰したらずいぶんカッコよくなっていたことなども、とにかくすべてをリアルタイムに目撃した。圧倒的なヒーローだった。等身大であることやベースが人間であることなども憧れを強くさせ、僕が生まれて最初に描いた夢は「大きくなったら仮面ライダーになる」だった(大バカ)。

今回の特集でもっとも幼少期に影響を受けた人物として、豪華8ページに渡っての掲載になった。特集でこのボリュームとなったのは、もう1人だけ。それは明日発表させていただくとしよう。さて、それはいったい誰でしょう?

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

2件のコメント

  1. やっぱ、石ノ森章太郎でしたか! そうでしょう、そうでしょう(笑)。 仮面ライダー・キカイダー・変身忍者 嵐・イナズマン・ゴレンジャーにキョーダイン。ロボコン、好きすき魔女先生(千の目先生)、透明ドリちゃんに、さるとびエッちゃん。009に009ノ1。ナイトアンドンデイにセクサドール。そして私が一番好きな佐武と市捕物控。。。あぁ、、、挙げだしたら切りがない(笑)。8ページと言わず、いつか増刊号で全ページ特集して下さい。(再販出来ていない作品等も掲載して、、、)  9.11が待ち遠しいです。。

    • いやあ、そんなんですよ。鋭いコメントに慌てました。そうですね、前ページの特集本はぜひ出したいですな。

コメントは受け付けていません。