読者の集いの誕生秘話。

人生を重ねていくとさまざまな記念日が増えていく。うれしいことであり、この歳になるとつらい記念日も増加の一途だ。もちろんこれはうれしい方で、一昨日の4日、「浅草秘密基地」の舞台となっているショットバー「FIGARO」が32歳の誕生日を迎えた。そのイブが「秘密基地」だったから花束を贈って、こうしてマスターと記念写真を撮った。が人生で最も多く通うことになる店の誕生だったわけで、オープン翌年あたりから世話になっていると思う。友人が連れてきてくれたのだが、マスターの人柄か気さくな常連さんが多く迎え入れてくれて、一発で気に入った。さらにこの日、その常連の一人が店から至近で家にギターがあるとのこと。持ってきたら歌うかと問われ、もちろんでい、とそのままにジャイアンになった。これが実に楽しかったのだ。

 

この頃、プロだけを目指していたバンド活動には焦りがあった。もう20代も半ばだってのに、光が見えてこない。スタジオワークはストイックなものだったからその反動だろうか、楽しさだけで歌えることに酔いしれたのだ。そしてその後日、僕はその楽しさが忘れられずギャラはいらないからここで歌わせてくれと嘆願した。どうせだったら客寄せパンダになれればと、最もヒマだからと月曜日を選んだ。以来、月曜日は浅草に通う人生になって、すでに30年以上が過ぎているのだ。が、当初の目標だった客寄せパンダにはなれていない (泣) 。

 

そうして歌い始めてから時は20年近く流れ、僕にグッドアイデアが降ってきた。『昭和40年男』が定期刊行物としてGo!! となった2010年の春に「浅草秘密基地」を立ち上げたのだ。僕はバイク雑誌でもリアルのミーティングを大切に展開している。先日も4,500人以上の ライダーを集めて騒いだ1998年の4月19日の第1回は200人ちょっとだったのが、どんどん育っていき現在に至る。そのいい経験があって、『昭和40年男』の読者ミーティングは創刊前から必ず定期的にやると考えていたところで暴挙に出たのが、この月曜のジャイアンの日にあてちまえだった。よし、これでやっと客寄せパンダになれる… と思っていたが完全なる空振りになってしまった。いやいや、コロナ以前は月曜浅草という劣悪 (!?) な条件にもかかわらず、コンスタントに集うようになっていたさっ。

 

ともかくそんな公私混同ではあるが、今週の月曜日もささやかながらガハハな夜になった。今週末の土曜は、「FIGARO」の5年ごとに開催する周年祭がある。一昨年の30周年がコロナで中止になり、去年もできるムードでなく、今年やっとの開催に踏み切った。で、この会は僕が仕切り、マスターは椅子に座っていただき、みんなと祝うのだ。僕の人生にとっても大切な記念日であり、精一杯盛り上げたい。一度でも「浅草秘密基地」に来てくれた方なら、3,000円呑み放題でご参加いただけるからぜひっ。17時スタートだ。

 

p.s. さらにさらに、来週末の土曜日は浅草の兄弟分「東京麻布秘密基地」の開催である。こちらをよ〜く読んで、ここから申し込んでくれっ
 

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