次号の特集は?

さあさあ、お立ち会い。次号の特集テーマを発表しよう。ズバリ『ライバル』だ。現在このテーマにそって、アーでもないコーでもないとの日々を突き進んでいる。

様々な場面で真っ向勝負を見ながら育った僕たちだ。熱くなり見つめたライバルたちの切磋琢磨から多くのことを学んだ。昭和40年男にいわせれば、オンリーワンなんて女の腐ったヤツの捨て台詞であり、勝者にだけ栄冠があると信じた。幼少の頃、テレビから毎日のように刷り込まれた我々だ。ゼットンやハカイダーのように、拮抗していればいるほど燃えた。スポ根もののギリギリでの勝負にハラハラドキドキしながら、より強い存在が出てくることで極限の力を出せることを自然と学んでいった。学校教育でもライバルの存在を推奨していた気がする。社会全体が前のめりだったからだろうな。

やがて成長すると、ライバルとはちょっと異なる敵対関係も少しずつ知るようになった。成長によって相手を打ち負かすのでなく、失脚を企てたり隙を狙ったりと、勝つことにより得られるものが大きくなっていけばいくほど、どん欲になる本性を知る。幼少のときから信じていた正々堂々と、手段を選ばぬ現実社会の狭間で大人の階段を登り、自分を形成してきたのだ。自身がどこら辺にバランスさせているのかは、それぞれがもっともよく知るところだろう。それが生き方ともいえる。

今回の特集を組みながら僕が気付かされたのは、いつの間にかライバル不在になっていることだ。自分との対峙やビジネスターゲットにばかり意識がいっている。体の衰えに立ち向かうとか、売れる本にするためにがんばるとかそんなことばかりだ。アイツに負けたくないと意識するリアルな存在をずいぶんと探したけれど見つからない。この本のおかげですごいタメ年男と出会えるのに、ライバル視する前に感心してしまい、こんな生き方もあるんだから学ばなければと納得してしまう。タメ年たちのがんばりに刺激を受けて自分自身もがんばることを標榜しているのに何たることだ。いつの間にかオンリーワンをほざく男に成り下がっていたということなのか。それとも年齢的にそういう生き方になっているのか。少し時間をかけて、答えを探してみるとしよう。今回の特集が教えてくれるのかもしれないな。

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4件のコメント

  1. ライバルが、自分を成長させますから、でも厳しい選択になりますけどねその時は
    後には、いい思い出になりますが

    • いい想い出になる、美しい関係ですよね。いくつになっても、ライバルを存在させたいものです。

  2. 次号の特集、相当ハマりそうです。アニメや特撮、スポーツや芸能といったもの以外に、クルマとか家電製品をめぐる規格争いとか、一味違う切り口にも期待しています。

    • おーっ、鋭い読みですなあ。ご期待ください。

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