時期はずれの新年会。

場所は『昭和40年男』の連載「お料理寅さん」でお馴染みの麻布のレストラン「セレニータ」だ。シェフの料理の数々は、4人の舌鼓を乱打させた。そして大いに呑んだ。杉さんはシンガーソングライターとしてのご自身の活動と、何百という楽曲提供をしている方だ。ちょっと脱線ゲームだが、石川さゆりさんのライブを観に行ったときに「ウイスキーが、お好きでしょ」を歌ってくれた。その時に激しい涙を誘ったのは、楽曲の素晴らしさとそれを書いた方と月イチで仕事をしているという感慨だったと思われる。最高の瞬間だった。

 

「あけましておめでとうございます」で6時に開始した。この時期にこの挨拶を交わす日本人がいるだろうか。そうしてバカバカしく始まった宴は10時過ぎまで、特上の会話とうまい料理、そしてたくさんのアルコールでガハハの連続だった。杉兄貴よりの言葉がいくつもいくつも響いてくるのが心地よく、深々と酔った。これまでの仕事を振り返って「常に出し切ってきた」とおっしゃったのが、とくに感動だった。次に回すことなく、その時点の己を出し切って作品を作ることで次があると。前述したように自身の作品も、提供も山のような数である。だから、今もこれからも素晴らしいミュージシャンとして歩んでいるのだ。

 

清楚で真面目な印象だったマーナさんも、意外や意外、ファンキーで闊達でギャグも変顔も打ち込んでくるじゃないか。好奇心旺盛な方でいろんな分野に知識があるのも知らなかった。やっぱり酒はいいなあ。宴会はいいなあ。

 

翌朝、こちらからお礼メールを出す以前の6時に杉さんより先手を打たれてしまった。「マジックアワーでした」とある。そう、呑み始めてしばし経つと美しい空に変わり、店外でワイワイと写真を撮る4人の大人たちは子供がえりを楽しみ、そのまま子供のように純粋な会話を楽しんだ。ネガティブなんか何もなく、前だけを見て話す時間のなんと清々しいことよ。空だけでなく、すべてがマジックアワーだったのだ。あっ、今宵もそうだ。夕方5時より開催する「福岡博多秘密基地」は、延々とガハハで過ごすことになるだろう。いざ参る!!
 

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