大瀧詠一ファンが集まる “聖地”・瑞穂町図書館がリニューアル。ヒーロー絵師・菅原芳人氏による肖像画が掲げられたライブラリーも新生!

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おはこんばんちはです。今回は「S40ニュース!」…のスペシャル版?的にお送りします。
 
もう8年前になりますが、2014年発売の『昭和40年男』vol.23「俺たちシティポップ世代」特集号は、大瀧詠一さんの『A LONG VACATION』にオマージュを捧げた表紙でした。1981年発売の同アルバムは時代のBGMとも言うべき大ヒット作で、ジャケットの永井 博さんのイラストとともに、世代的にも親しみ深いことでしょう。
 
また提供曲ともなると、太田裕美「さらばシベリア鉄道」、松田聖子「風立ちぬ」、森 進一「冬のリヴィエラ」、小林 旭「熱き心に」、稲垣潤一「バチェラー・ガール」… うなずきトリオの「うなずきマーチ」もありましたね~、とにかくお馴染みの曲ばかり。昭和40年男世代なら、大瀧さんの音楽を全く聴いたことがないという人はいないんじゃないでしょうか。
 
そんな具合に巷で幅広く親しまれる一方、大瀧さんのサウンドは、英米のポップス・ロック、日本の歌謡曲や演芸などへの膨大な知識に裏打ちされたマニアックな仕掛けも満載で、そうした志向性に呼応した、やはりマニアックなファン… “ナイアガラー” な方々も多いのですよね。
 

▲1年半の休館を経て、リニューアルオープンした、大滝詠一ファンの “聖地” 瑞穂町図書館

 
さて、そんな大瀧さんファンにとって “聖地” となっているのが、今回ご紹介する、東京都の西多摩郡は瑞穂町にある「瑞穂町図書館」です。

瑞穂町は、在日米軍横田基地のお膝元。…というとお隣の福生市が有名で、米軍ハウスが立ち並ぶ雰囲気に惹かれて ’70年代には周辺に多くのアーティストが移住し、大瀧さんも福生に住んでいるという噂があったそうですが、実際のお住まいは瑞穂町にあったのだとか。

そんなバックボーンもあって、大瀧さんが2013年末に急逝された際、瑞穂町図書館では何かできないかと、当時の館長・宮坂勝利さんが中心となり、年明けの開館からすぐに追悼コーナーを設置。それを知り、やり場のない思いを抱えていた全国のファンたちが次々とやってくるようになりました。

そして、常設となった図書館の大瀧さんコーナーに集ったファン同士が語り合う姿を見た、瑞穂町に住む大瀧さんの熱狂的なファン・栗原 勤さんが “このまま終わらせてはもったいない” と「大滝詠一さんを語る会」を精力的に開くようになります。さらに、図書館にも近い「瑞穂町郷土資料館 けやき館」では、大滝さんの業績を振り返る特別展も2015年2017年2019年の各年末から翌年にかけて開催。
 
大瀧さんコーナーもますます多くのファンに知られるところとなり、2階建ての小さな図書館は日本全国…にとどまらず、海外の大瀧さんファンもやってくる、まさに “聖地” となっていったのです。
 

■大瀧ファンの “聖地”・瑞穂町図書館が、もっとステキに大リノベーション!

…と、前置きがだいぶ長まってしまいましたが、そんな聖地・瑞穂町図書館が改修・増築による1年半の休館を経てリニューアルオープン。大滝詠一作品お約束のリリース日、3.21に合わせて、去る2022年 3月21日 (月・祝) に記念式典と内覧会が行われました。

図書館のリニューアルに伴い、聖地化するきっかけとなった大瀧さんコーナーも「大瀧詠一さんライブラリー」となってリニューアル。新たに肖像画も展示されると聞きまして、不詳筆者も23区を飛び出してひたすら西へ向かい… 取材にお邪魔してきたのであります。

遅れ馳せながらで恐縮ながら、新生なった「大瀧詠一さんライブラリー」と瑞穂図書館の様子を、まずはフォトレポートとしてお届けしましょう。

▲館名の書体も洒落ていて、英字はネオンのように輝く。竣工の1973年、リニューアルの2022年の表示も誇らしげ
▲式典と内覧会の翌日、3月22日 (火) から正式にリニューアルオープン。チラシにあしらわれた色味も大瀧テイスト

そもそも瑞穂町図書館が開館したのは1973年。50周年を来年に控えてのめでたいリニューアルということで、正面玄関の右上にはそれを示す “1973/2022” の数字がちょっと誇らしげに掲げられていたのですが… 実は、大瀧さんが瑞穂町で暮らしはじめたのも、はっぴいえんどが解散し、ソロ活動を開始した ’73年からなんだそうです。なんという偶然!?  いや、これも運命という必然なのかもしれませんね~。
 

▲リニューアルオープン記念式典でのテープカットの様子

 
午前中に行われた式典からお邪魔したんですが、これがまさに町を上げての大行事!という感じで、杉浦裕之町長をはじめ、教育委員会の方、都議会の議員さんや、米軍横田基地の関係者、地元の学生さんの代表…などの方々が勢ぞろい。

ベースはあくまで49年前に竣工の慣れ親しんだ建物なれど、大リノベーションによって、イマドキっぽくステキにオシャレに生まれ変わった瑞穂町図書館。その晴れ姿を皆さんでお祝いされておりました。
 

■図書館とともに、キレイに生まれ変わった「大滝詠一さんライブラリー」

さてさて、ようやく…ですが、ファンの方々お待ちかねの「大瀧詠一さんライブラリー」のご紹介に参りましょう。ライブラリーは1階奥の視聴覚資料… CDやDVDなどが並んだ部屋の一角に位置しております。

▲「大瀧詠一さんライブラリー」は1階の奥、CDやDVDなど視聴覚資料が並んだ部屋の一角に
▲写真の中央、上の方に見えるのが、’80年代の大瀧さんをイメージした菅原芳人氏による肖像画
▲壁面にはアナログレコードのジャケットが飾られ、ガラスケースにはボックスセットなどが

 
リニューアル前の大瀧さんコーナーには、栗原さんが発売当時に購入して所有してきた個人コレクションを中心に、かなり年季の入ったモノが並んでいたそうなんですが、今回は図書館もピカピカになってのリニューアル。それに合わせて、まずは復刻版ボックスなど見た目にキレイなものを揃えての展示になったとか。

もちろんこのスペースを活用すべく、展示アイテムは徐々に入れ替える予定だそうなので、今後はレアなコレクターズアイテムがお披露目されたり、プチ企画展示なども行われるかも?

▲書棚にはファンをつないできたご意見・ご感想ノートが
▲海外から訪れたファンの書き込みも

壁の書棚には、大瀧さんの関連書籍や雑誌、CDが並べられ、閲覧や貸出もOK。今後発売されるものの収集にも力を入れていくそうです。コンパクトなスペースではありますが、世界でも唯一?の、常設の大滝詠一ライブラリーとして、ますます多くのファンを集めることになりそうですね。

そしてもちろん、そうした熱心なファンのみならず、まだ大瀧さんのことをよく知らない瑞穂町の人たちにも、日本の音楽史に偉大なる足跡を残した “わが町の文化人” として、その世界に親しんでもらえれば、という意図もあるとのこと。ライブラリーがあるこちらの部屋に並べられた本棚はキャスター付きの移動式になっていて、スペースを広げることも可能。大瀧さんの音楽の鑑賞会なども開かれるかもしれません。
 
 
(次ページへ続く → ■ヒーロー絵師が描いた憧れの人… ’80年代の大瀧詠一  [2/2] ) 

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