メリークリスマス。

締切作業である。『昭和40年男』をテスト創刊させた翌年以来、毎年クリスマスイブは佳境なのだ。11回目の締切イブということだな。印刷所だって年末年始はほとんどが稼働しないから、1月11日の発売に向けて「年末進行」なる単語が飛び交うのである。何年前からだろう、はこの聖なる夜は立ち食いそば屋でかけそばを食う。一番安くてシンプルなのでなくてはならない。この日だけは大盛りにしてもダメだ。そして「ふっ、こんなもんだぜ」と心で語る。やさぐれを演じる。この男のダンディズムに酔いしれて過ごすのが、僕のクリスマスイブなのだ。ふっ。

 

人それぞれに今日があり、つらい方もたくさんいることだろう。キラキラした日と自分とのギャップが大きくて、耐えきれない寂しさや悲しみを抱えている同世代諸氏はさぞ多かろう。いつもそう考えながら、かけそばにありつけることの幸せを噛み締めるのが恒例行事なのだ。尊敬するシンガーのシオンさんが「12月」という曲で、クリスマス気分の街で今日一番の宝は明日クズかも知んねえと歌う。そう、僕のイブかけそばはこの心境に近い。

 

幸せを見つけたいと願うのは誰しもが一緒だ。だが、ほとんどの人がそうではないと思い込んでしまう。いやいや、本当に大変な方がゴマンといることを前提にだけど、無理にでも笑えばなんとかなる方もたくさんいるはずだ。マラソンで苦しい時に口角を上げるとあら不思議、少しだけラクになるのだ。

 

ルンルン気分で今を過ごす方は、たくさん笑えばもっともっと幸せになる。クリスマスはそんな一日であるはずだ。家族、恋人、仲間と過ごす瞬間を噛み締める日だ。そして締切作業に追われることも幸せなことなのだ。みんなみんな、メリークリスマス。
 

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