佐野元春に涙する昭和40年男。

『昭和40年男』が誇る連載特集『夢、あふれていた俺たちの時代』は、昭和の一年を切り取ってその年のダイジェストと検証記事で構成している。最新号 (vol.68) では 昭和59年1984年 をピックアップした。検証記事では、ロサンゼルスオリンピック、UWF設立、小説『1984』が再注目などなど、おもしろい記事が並ぶ。その中に佐野元春さんの『VISITORS』リリースという4ぺージがある。最新号の発売直後に大編集後記でもつぶやいたとおり、お恥ずかしいことにこのアルバムに僕は触れていない。にもかかわらず4ページも作らせていただいたのだからと、感謝の気持ちを込めて購入した。なかなか時間が作れなかったが、先日やっと聴けた。このアルバム、記事が語っているとおりすごい。同世代諸氏に激しくレコメンドする。

 

デビュー以来順調にキャリアを重ねていた佐野さんが、突如ツアーファイナルでニューヨーク行きを宣言したそうだ。アルバム『SOMEDAY』の大ヒットを引っさげてのツアーだったとのこと。

 

月イチで杉 真理さんがパーソナリティを務めているラジオ番組にゲスト出演していて、つい先日にネタにしてしゃべった。よくよく考えれば、杉さんと佐野さんは『ナイアガラトライアングル2』で大滝詠一さんに召集された盟友である。すると杉さん、このニューヨーク武者修行 (!?) 時の佐野さんを訪ねて渡米しているとのことだ。そして、出来たての「TONIGHT」をアコギで聴かせてもらったとのことだ、きゃーっステキ。杉さんいわく、彼は自分を俯瞰で冷静に見ることができて、あのタイミングで単身アメリカに渡って自分の音楽を見つめたかったのではないだろうかとのことだ。名声を得てそのまま突っ走ることよりも、一度サスペンションを縮めてでも約1年の単身渡米を選んだのだ。その時間がもたらしたものはとてつもなく大きかったに違いないと、アルバムではそれを強く感じさせてくれる。昭和59年にこれほど上質なアルバムが日本発でリリースされていたとは、今更驚愕したおっさんだ。

 

この記事に登場したタメ年男の編集者でクリエイターの山崎二郎さんは、「当時はあまりにも革新的でしたからね… 37年が経った今が、ちょうどなじむぐらいのタイミングじゃないでしょうか。昭和40年男世代は、このアルバムを今の視点でもう一度聴いてみると、きっと発見があると思います」と語っている。首が痛くなるくらいに深くうなずいてしまった。いやあ、仕事を通じてながらこれまで知らなかった世界をこじ開けてくれた。『昭和40年男』ってなんて素晴らしい雑誌なのだろう…ってそこかーっ!!
 

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