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【懐かしの名盤】エアロスミス『Rocks』(7/8)

2011 年 12 月 19 日 プロデューサー コメント

不定期連載『懐かしの名盤ジャンジャカジャーン』のエアロスミス編の続きだ。この連載は、洋楽邦楽問わず音楽クレイジーだった昭和40年男にとっての名盤を、各ミュージシャンから1枚、僕の独断でセレクトしている。悩みに悩んだ末エアロの1枚に決定したのは『ロックス(Rocks)』だ。中2の時にエアチェックしたエアロの特集で音にふれ、お気に入りミュージシャンとなり、発売されていたすべてのアルバムを購入するほど中毒になった。僕にとってのフェイバリット・バンドに君臨し、長い期間愛し続けたのだが、82年にリリースされた『美獣乱舞(Rock In A Hard Place)』で、僕の心は離れてしまい、その後はまったく見向きもしない時期が続いていた。

 

しばらくしたある日、テレビで衝撃的な映像にふれたのだった。ランD.M.Cと一緒に『ウォーク・ディス・ウエイ』を演っているプロモーションビデオだった。その印象は勢いのあるミュージシャンに担がれた過去の人というもので、エアロに冷めてはいた時期とはいえひどく寂しく、漫才ブームに押されたドリフターズのような悲哀を感じたのだった。同時に、完全にエアロの時代は終わったと解釈した。ジョー・ペリーがメンバーとして復帰していたことは、恥ずかしながらこのビデオで知ったが、もはやどうでもいい事であり、その翌年にリリースされた『美獣乱舞(Rock In A Hard Place)』以来となる『ダン・ウィズ・ミラーズ(Done with Mirrors)』は完全にスルーしてしまったのだ。

 

どっこい、エアロは死んでいなかったのである。『デュード』がラジオから流れてきた時は、久しぶりに燃えたのだった。僕自身、ちょっと回復に時間がかかった重度のブルース中毒から抜け出て、いろんな音楽を楽しめるようになっていた。そこにかつてのエアロらしい『デュード』を聴けて、狂喜乱舞したのだった。続く『パンプ(Pump)』は発売時に購入するという、僕にとっては7年ぶりの新作購入となった。『闇夜のヘヴィ・ロック(Toys In The Attic)』に入っていて大好きな『アダムのりんご』にどことなく香りが似ていて、レベルアップしている『ジェイニーズ・ガット・ア・ガン』や、エアロサウンドの王道『エレベーター・ラブ』などうれしい曲がワンサカ入っている大好きなアルバムだった。この次の『ゲット・ア・クリップ』との2枚は、僕の中で復活後のベストアルバムを争っている。『リヴイング・オン・ザ・エッジ』は、エアロの得意技が炸裂した曲であり、余裕さえも感じさせる。クオリティを完全にコントロールできるバンドとなった。これこそが真に大物の仲間入りをしたということになるだろう。かつてのレコード盤からはみ出てくるような、荒削りでギリギリのエッジ感がないのは、求めても仕方ないものだとわかっている。ストーンズも然り、安定的に巨大ツアーを組んでは幅広い層にアピールする。双方で大物ロックミュージシャンの生き方を提示しているかのようである。(続く)

 

             

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