第95話 “大”編集後記。(4)

歌もまったく同じで、
人様から「よかった」と褒めてもらえるとものすごくうれしい。
ただ、“売れる”というベクトルにだけ自分をゆだねてはいない。
歌も雑誌も生き物なので、
それだけになると勢いのある仕上がりにはならない(はず)。
ふれている人たちが、
なんとなく好きじゃないというへんてこな印象を持つ(はず)。
って、30年歌ってきて全然売れたことないのだから、
エラソーに語っている負け惜しみみたいなものだけど。

ただね、雑誌つくりも同じ気持ちを貫いているから。
技術に熱い気持ちがともなっているのが、俺の目指すものだ。
技術の中には“売れる”方程式みたいなものもある。
本当にすばらしい作品は、
そんな技術が高くて本人の気合いがしっかり入っていて、
そのバランスがフィフティフィフティに仕上がっているもの。
もちろんいろんな考え方や方法がある。
あくまでも俺はそう思うという意味だ。

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