クイーンが騒がしい。

なんだか最近クイーンが騒がしい。40周年との話だが、元ロック小僧の辞書にデビューは73年と刻まれていて「?」と思っていた。〆切を終え調べてみると、なるほど、結成から40周年なのね(笑)。それとフレディが亡くなって20周年(21回忌)になる。悲しい知らせを夕刊で知ったあの日のことは鮮明に記憶している。

昭和40年生まれに「あなたの好きな海外ロックバンドは?」と尋ねたら、おそらくキッス、ビートルズとともに、クイーンはトップ3を争うだろう。リアルタイムだったし、曲はわかりやすいし、存在自体が派手だし。ロックの進化に階層をつけていくと、それまでのロックンロールとかR&B、カントリー、ブルース、などに領域が分かれていた時期から、いろんなものをクロスオーバーさせたロックミュージックへと変わっていった。引き金を引いたのは、ジミ・ヘンドリックスやビートルズといった天才たちで彼らを第1階層とする。レッド・ツェッペリンが協力なブリッジ役となり、70年代の初めにごちゃごちゃと革新的なバンドが出てきた。そのなかの代表選手がクイーンで、ロック第2階層を代表するバンドといえる。僕らが洋楽に興味を持ったころからずっと一線で活躍して、事実上の解散となったあの日から21年なんだね。

騒ぎの秘密はそれだけじゃなかった。EMIからユニバーサルに移ったという裏があったのである。それでフレディの20周年だけでなく、なんと結成を持ち出して40周年と盛り上げているのだね。そんなことを知りなるほどと頷いていたら、ぬぁんとSMHでCD再発売になっているじゃないの。音源移籍もこういう効果があるとうれしいねえ。

まずは『クイーン2』を買おうと思う。今回で4枚目だよ、トホホ。『クイーン2』だけでなく初期のクイーンのレコーディングはCD向きでない。アナログメディアに向けた録音だから、デジダル化するとどうしてもチャラい音になる。クイーンサウンド最大の魅力は、トラックにこれでもかと押し込んだ本物の音圧だ。コンプでぶっつぶした音圧でないから、アナログメディアの方がクイーンらしさを楽しめる。ちょいと余談だが、初期のサウンド回帰といわれる『イニュエンドゥ』は、確かに楽曲とか大騒ぎなアレンジとかは初期クイーンサウンドを楽しめるけど、CD向けレコーディングがほどこされているからクイーンファンの皆さんは、なんかもの足りないなと思っていたはず。レコード時代のバタバタ音じゃないからなんだよ。でもSMHはちょっと違う。これこそデジタル技術がアナログを完全凌駕するものだから、あの分厚い音がクリアになって聴けるということだ。ワクワク。

今なら11月23日から始まるクイーン展のチケットと、特性ポーチが付いているものもあるんだってさ(爆笑)。うーむ、さすがユニバーサルは仕掛けるねえ。再来年のデビュー40周年はなにを仕掛けるのかが楽しみだ。

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