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『ひょうきん族』以降、嫌いな笑い。

2011 年 10 月 28 日 プロデューサー コメント

さあ、そろそろ投票の〆切ですぞ。まだ投票していないという方は『禁断のライバル対決3番勝負!』をみて、さあ悩んで欲しい。毎度出題している僕としては、投票数が伸びれば伸びた分だけうれしい。今回は“禁断”とあるとおり究極の選択ばかりだ。ドリフ、キャンディーズ、仮面ライダーという、昭和40年男にとっての3大スターによる、これまで自分の胸の中の深いところにしまっておいた対決なのである。

 

僕は加入したいと夢描いた時期があったほどの、ドリフターズジャンキーだった。そこからのエース対決はまさに注目と興味津々だったが、現在、思わぬ大差がついていて、僕にとっては意外なほどの加藤茶さん断然リードである。今号でインタビューを掲載したからか? はたまた、若い女房をもらったからか? 人の良さがにじみ出ている感じが、昭和40年男の胸にグッと来ているのかもしれないな。

 

一時、漫才ブームに蹴落とされていく格好で『8時だョ! 全員集合』の視聴率が下がっていき、マンモス番組であったことが懐かしく思うほどさみしい終焉を迎えた。その頃はすでにブラウン管の中に興味はなかったが、小学生時代の自分に多大なる影響をくれた番組の終わりに、時代の流れを感じたものだった。その後も過去の人のように扱われ、とくに吉本の漫才師が彼らをバカにしているのを見たのときはスゴく腹が立った。そもそも、漫才ブームから始まったブラックものや、人をおとしめて取る笑いに付いていけなくて、『ひょうきん族』は好んで見たことはなかった。ともかく、全員集合の終焉は、笑いの大きなターニングポイントだった。

 

作り込まれた笑いからライブな笑いへの変化は、ノリや瞬間的なセンスが要求される。あの辺から出てきた笑いのすべてというわけではないが、ブラックな笑いが急増したから、余計にノリとセンスが重要になっていく。それはそれで、たとえばダウンタウンのノリとセンスは天才的だなあと何度も思わされたことがあったが、せっかくグイグイと引き寄せられていたのに、さらっと悪口を絡められるたびに、ハッと我に返るように「ああ、この人たちの笑い大嫌いだな」となってしまう。

 

古い考えである。でも古い考えだから間違っているというわけではないだろう。加藤茶さんが本誌最新号のインタビューで「ドリフ、マンネリだな、つまんないな、と言われたところで、変えられるもんじゃないです」という言葉があったが、その裏には自分たちの確固とした自信とプライドがあった。謙虚な方だから「変えられるもんじゃない」と言っていたが、絶対に「変えない」のである。チャップリンに影響を受け、笑いの職人として世に出てきてなんと50年もの長い年月を、己の信じた笑いを練り込み今も貫いているだけなのだ。これぞ芸である。現在、お笑い芸人と呼ばれている連中のなかに、芸と呼べるレベルにある人がどれだけいるだろうか。

 

あれっ、加藤茶さんの応援みたいになっちまったが、そんなことないですから。さあ、皆さん投票して頂戴!!

 

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