【懐かしの名盤】レッド・ツェッペリン『Led Zeppelin 2』(1/7)

ブログ特別不定期連載記事『懐かしの名盤ジャンジャカジャーン』だぞー。音楽と密接に生きてきた昭和40年男にとっての名盤を、僕の独断でセレクトしていこうというものだ。ここまで、クイーン、ストーンズ、ロッド、RCからそれぞれ1枚ずつをセレクトしてきた。5枚目はついにここに手を出そう、王者ツェッペリンである。1枚に絞るなんて出来ないと悩み抜いた末に『Led Zeppelin 2』を選んだ。この3日間、夢に出てくるほどだったよ。

昭和40年男にとってツェッペリンとは? ハマった人にとってはどこまでも愛したはずだが、誰もが愛したという存在ではないだろう。名前くらいはとか、せいぜい『天国への階段』を聴いたことがある程度の方がむしろ多いかもしれない。それもそのはず、中2のときに発売された『In Through Out Door』はツェッペリン唯一といっていいほどの駄作で、その翌年にドラマーのジョン・ボーナムの死によって解散になってしまった。リアルタイムに感じたのは、世界の頂点からの凋落と解散劇だったから、ロックの歴史や彼ら自身に興味を持ち、過去に遡って聴かないとすごさがわからない存在だ。

中2のときに、FMでありがたい企画があった。特定のミュージシャンのファーストアルバムから最新アルバムまで、順々に何曲かずつを流すというロックに興味を持ったばかりの少年には夢のような特集番組である。エアチェックすればベスト盤を録音したようなもので、ここで多くのミュージシャンに触れることができたのだ。アバ、ジャパン、チープトリック、エアロスミス、クイーン、そして今回のレッド・ツェッペリンのテープができ上がった。そのまんま、雑誌『ミュージックライフ』の特集をにぎわすアーティストなのがおもしろい。どれもすり切れるほど聴いたものである。

駄作とは書いたが『In Through Out Door』発売前後の騒ぎはすさまじいものだった。ラジオではパワープレイが続き、ミュージックライフでは3年ぶりの新譜発売に合わせて毎号のようにツェッペリンを取り上げた。6種類制作されたジャケットも話題を呼んだ。中身が見えないように紙袋に包まれてレコードショップに並んだことに、驚かされた記憶があるのではないだろうか。いつか『昭和40年男』が100万部を超えたら真似てみたい。10種類の表紙を10万部ずつ印刷して書店に並べるのだ。そんな夢を見せてくれたのはツェッペリンである。つづく

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で