『気分はグルービー』はタメ年漫画!!

「浅草秘密基地」の常連さんが、重い布袋を差し出して僕に貸してくれるという。どれどれと中を見るとなんとうれしいことに、かつてチャンピオンで連載していたバンド漫画の傑作『気分はグルービー』全巻である。

単行本1巻の発行を見ると昭和57年で最終巻が昭和59年となっている。連載は高2になった年から卒業した年までということになり、これが昭和40年男にはたまらないのだ。5人のバンドメンバーは1つ上が2人とタメ年が3人で、連載中のタメ年3人と僕らの年齢が完全にシンクロするのである。最終回で描かれたのは、昭和59年の春に5人のメンバーがバラバラになりそれぞれの人生をスタートさせるという内容で、タメ年3人のうち2人がプロミュージシャンとして旅立っていくシーンに1984年4月と書かれている。まさしく、僕らが高校を卒業して人生を歩み出した年で、つまりこの漫画の主人公たちはタメ年という設定なのだ。

バンドを通じた青春の葛藤が描かれている。基本はギャグタッチなのだが、ところどころでハイティーンらしい悩みと対峙しながら前へと進んでいく姿が映し出されてなんともほろ苦い。酒とタバコとセックスと暴力。そして夢であふれているのだ。今だったら世に出せないかもしれないほどタバコの煙にまみれた10代で大酒呑みだ。大学進学とプロミュージシャンという選択を強いられた高校卒業は、他人事とは思えない。しかもくどいがタメ年なのだ。

文庫化はされておらず、当時も大人気を誇ったわけでないから知らない同世代の方が多いかもしれないが名作だ。僕の実家にも全巻あったのだが、なぜか歯抜けになっているとぼやいていたところ、今回貸していただき一気に読んだ。あの頃の自分とまったく変わらない部分に気がつき、情けない反面誇らしくもある52歳だ。

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7件のコメント

  1. 震災後、ピテカンのたまり場で本当に在ったCANTYも閉店してしまいましたね。
    この漫画から得たものが大きすぎて、自分は未だにフリーです。笑
    なんとなく「気分はグルービー」を検索したのがキッカケで、『昭和40年の』を読むようになりました。

    佐藤先生、(色んな話は聞きますが)現在はどうしているんでしょうね。

    • ca-niさん、このコメントわからん人が多いと思いますよ。名シーンです。

  2. そういう世代ですね(^。^)
    一時期手放したのですが、数年前に古本で買い戻して、今も手元に持っています。
    バンドブームになる頃の、いい漫画です。

    • 同い年さん、ありがとうございます。
      2度も購入しているのですね。ジャンキーですなあ。

  3. ホントに懐かしい!全巻持ってました。ギター弾きでしたので稲村くん(だったかな?)にちょっと憧れてたりして(;^_^A。アリアのPE、欲しかった(分かる人には分かる笑)!

    • Lemonyellowさん、コメントありがとうございます。
      ギター弾きから見てもリアリティのある漫画でしたよね。アリア、僕もちょっと憧れました。

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