世界グランプリの現場にて。

残念ながら雨のサーキットになってしまった。カッパを着て観戦しているお客さんには申し訳ないが、僕はプレスルームでパソコンを広げてお仕事である。この写真が今日の席から見たスタンドだ。さすが世界グランプリでプレスルームは外国人であふれている。ヨーロッパにおいてバイクレースは絶大な人気を誇るから、極東の島国にも取材陣が押し寄せるのである。なんとなく誇らしい気分を味わっている。

日本は世界のバイクの5割近くを売る4メーカーのお膝元である。そのわりにはバイクレース人気が低く、今日のグランプリもテレビ地上波の生中継はない。深夜に録画放送だ。レース人気そのままにレーサーの知名度も残念ながら低い。ヨーロッパでは街を歩けないほど英雄視されるそうだが、おそらく全日本チャンピオンの顔を知っている日本人はほとんどいない。命をかけて戦っている若者たちの評価としては低すぎる。

僕ら世代はバイクブームのど真ん中を知っている。あの頃レーサーは今より知名度が高く、ヤマハの平さんは男性化粧品のCMキャラに起用されたほどだった。うーむ、寂しい限りだ。

そんな人気の凋落だが、さすがに今日は世界グランプリ。雨だってのにお客さんの入りは上々で、ツインリンクもてぎへと続く道は今も大渋滞らしく、我々に用意していただいたお弁当の到着が遅れに遅れたほどだ。世界最高峰クラスの『Moto GP』はこの後14時スタートの予定となっている。雨のレースを制するのはどのチームだろうか。

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