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もりそばの季節が到来。

2016 年 4 月 6 日 プロデューサー コメント

IMG_3243幼い頃は、とくにうまいと思ったことはなかった。親父の好物だからそば屋に付き合うことが多かったが、オーダーするのはうどんだ。憧れの天ぷらうどんや鍋焼きうどんは高いからオーダーさせてもらえず、もっぱらたぬきうどんだった。関西の方々たちが信じられないと言う、黒い出汁の天かすうどんである。僕が大阪に住んでいたのは30年以上前のことで「明やん、東京のうどんてな出汁が黒いやん。でな、天かすで金儲けするんやろ」とちょくちょくバカにされたものだ。先日もそば屋でとなりに座った数名が、その話題で盛り上がっていた。関西弁丸出しの男が、たぬきを容認する仲間に同じことを力説していた。その男がすすっていたのはもりそばで、きっともりの付け汁は黒くても許されるのだろう。そして隣のテーブルで僕は男の標的となったたぬきをすすっていて、なんとなく気分がよくなかったのは言うまでもない。

最近はそば屋呑みなんてのを楽しむ機会が増えた。大人っていいな。かつて頼めなかった天ぷらうどんの具だけで呑めるのだから(笑)。その他にもうまいつまみを並べているそば屋は多く、手打ちが自慢の店で楽しんでいた時のことだ。おそらく家族だろう4人のオーダーに、我々は思わず静か~に突っ込みを入れた。「おいおい、3人うどんだよ。しかも鴨南蛮で」と。「まあ、いいんだけどね」と笑っていた我々だったが、天ぷらでお腹の具合がちょうどよくなり、そばを食わずに店を出てしまったのだからしょうもないおっさんだ。

たぬきうどんを好んで食べていた僕だからか、冬場はたぬきそばの世話になることが多い。そして春爛漫になるともりそばにチェンジだ。きりっと冷たいそばと濃い付け汁ですするもりそばは、寒い時期よりグーンとうまくなる。今日もコイツで大満足の昼食を楽しみながら、幼少の自分をつい思い出していた。親父が大好きだったもりそばを、僕もやっぱり好んで食っている。親子だなあなんてしみじみ思い出しながら、つい先日だった命日をすっ飛ばしていたことに気が付いた。すまぬ、親父。次の休みには線香をあげにいくぞ。

 

 

 

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