【ボージョレ・ヌーボー】手放しで喜べない解禁日

【ボージョレ・ヌーボー】手放しで喜べない解禁日
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この日を待ち望んだ方も多かったのではないでしょうか。19日午前0時、フランス産ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」が解禁されました。すっかり季節の風物詩となっており、今年も“解禁イベント”が各地で行われましたが、パリで発生した同時多発テロを受けて、哀悼の意を表す参加者の姿を多く見かけましたし、イベントの演出も控えめだったようです。

「ボージョレ・ヌーボー」は、フランスのボージョレ地方で今夏収穫したブドウを仕込んだワイン。もともとは、その年のワインやブドウの出来を確認するためにつくられた、いわば試飲用で、顧客は主にワイン業者だったようです。やがて解禁日がイベント化し、新酒を大々的にアピールするために一般販売も行われるようになったと聞いています。

ご存知の方も多いとは思いますが、日本は「ボージョレ・ヌーボー」の最大消費国で、輸出量の6割を扱うそうです。本当に美味しいの?という疑問は常に投げかけられますが、そもそも飲食の好みは人それぞれ。結局は自分の舌で判断するしかありません。

日本では1997年頃から盛り上がり始めたので、一度は“乗っかった”昭和40年男もいるのではないでしょうか。意中の女性を食事に誘う口実にもなりましたよね。しかし、同時に「何でそんな嗜好品が売れるのか」と訝しんだ方も多かったことでしょう。97年といえば、北海道拓殖銀行、三洋証券、山一證券などの金融機関が破たんするなど、バブル崩壊の後遺症が恐ろしいほど如実に表れた年だったはずです。はしゃぐ気になれなかった方々も少なくなかったはずです。

バブルも冬の時代も経験した昭和40年男としては、あれから日本はどうなったのか。いつもの晩酌をやめて、「ボージョレ・ヌーボー」を飲みながら回想するのも悪くないかもしれません。

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1件のコメント

  1. え?、1997年からですか?
    1988年ころにはすでにありましたよ。
    バブル真っ最中の頃でした。

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