いざっ、鈴鹿サーキットへ!!

さあ、今日より11月に突入だ。フンドシ締め直していい年越しを迎えましょう!!

11月に入ると途端に“今年最後の○○”が目白押しになる。今日がまさしくそれで、これより深夜の道を三重県の鈴鹿サーキットへと向かい、日本のバイクレースの最高峰クラス『JSB1000』の今年最終戦の取材だ。出発前ギリギリの今は、やはり今年最後の発行となる『昭和40年男』の原稿をチェックしているという、まさしくこの時期ならではの仕事なのが11月の初日らしい。これから12月のクリスマス直後あたりまでこんな状況が続き、合間に忘年会がバカスカ入る正念場で、僕にとってはむしろ“笑念場”である。

今日が最終戦だから年間のチャンピオンが決まる。たった1人が日本一速い男の称号を得るのだ。現時点ではヤマハのエースが圧倒的に強く、昨日の予選結果も同じく圧倒のポールポジションである。これに対して、僕が仕事をヌキにして個人的に応援するライダーが4人いる。

まずはスズキのエースで現在ポイントランキング5位の津田拓也選手だ。彼とは僕が会長を務める、ライダーによる地球愛護活動『Love the Earth』のイベントにゲスト参加してくれたことが縁である。ナイスガイという言葉がしっくりくる彼は、今年おそらく飛躍の年にするはずだった。そんなん誰だってそうだろうが、これまでのレーサー人生でもっとも努力を重ねたのではないだろうか。残念なことに不運が続いて成績がついてきていない。

ホンダのエース、高橋巧選手も津田選手同様『Love the Earth』が縁で、かれはレースの外ではおっとりとしたタイプで、なんとも憎めないキャラだ。嬉しいことに彼は、2週間後の15日に静岡県浜松で行なわれる『ラブ・ジ・アースミーティング』に来場してくれることが決定している。現在ランキング2位でヤマハを追いかけているのだ。頑張れ!!

『カワサキバイクマガジン』なんて雑誌を作っているウチの会社だから、カワサキのライダーとは縁が深いのは言うまでもない。長きに渡ってカワサキの看板を背負っているベテランの柳川明選手は、これまで数えきれないほどの取材やトークショーを展開してきた。一昨年には、悲願のチャンピオンを疑惑のレースで逃した苦い経験もある。現在ランキング7位で、予選でも11位と今日は苦戦が予想されるが、ここは1発ベテランの意地で最終戦を盛り上げてほしい。

イベントでの渡辺選手はレースとはまったく違う温和な表情を見せる。戦う男は切り替えがうまい!?
イベントでの渡辺選手はレースとはまったく違う温和な表情を見せる。戦う男は切り替えがうまい!?

そしてカワサキのもう1人のライダー、渡辺一樹選手とはカワサキが契約を結んだ一昨年より多くの仕事をこなしてきた。メーカーの看板を背負った若者の成長を間近で見てきて、今年はまさしくホップステップからジャンプの年だ。現在ランキングは4位ながら3位とは1ポイントのところにいる。今日は年間3位以上を目指して完全燃焼してほしい。

みんながみんな命をかけて戦っている。その緊張感を感じながら、僕は自分にその真剣さを注入する。年間たった8レースで1年が決まってしまうシビアさも、僕にはエネルギーになってくれる。ステージは異なれど、彼らに少しでも近づくような仕事をしたいと奮い立たせてくれる現場だ。暮れへと向かっていくスタート日に気持ちがよい。

最終戦は2レースが行なわれるから、ランキングが激しく入れ替わることもある。さて、今より10数時間後に栄冠を勝ち取っているのは誰か。彼ら4人の健闘といいレースが展開されることを祈りつつ、いざっ、出発じゃー。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

1件のコメント

コメントは受け付けていません。